Ethereum 上で実物資産の譲渡や貸与を考える思いを馳せる旅に出たい(2018 年 6 月時点)


ERC721(Non-Fungible Token)の登場により, デジタルアセットの所有権管理が容易となりました.

これを実物資産(土地や, カメラなどの物品)に応用できないか, 思いを馳せてみます.

最近ではそのような実物資産の管理を行うことを目的とした EIP 994(Delegated NFT)が出てきました.

その他関連がありそうな EIP

利点

ブロックチェーンで記録することにより, 実物資産の所有, 貸し借りなどの管理が確実となり, またスマートコントラクトと組み合わせることにより, 譲渡/貸与の手続きが楽になる(別途 dapp 開発は必要)

詐欺を防ぐ.

積水ハウスから63億円をだまし取った「地面師」の恐るべき手口 http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52480

のようなことを防ぐことができる... のではなかろうか.

課題点

実物資産が存在していることの証明

カメラなどであれば, 実物資産に QR コードを貼り, face 2 face でこの QR コードを読み取り, 譲渡や貸与のやり取りをするという手があります.

しかしスマホで dapp で QR コード読み取りには, セキュリティやブラウザの動作レイヤーの問題などの面から良い方法が現在はありません.

EIP945 で dapp アプリでの QR コード読み取りを(web3.js から)標準化しようとする動きがありますので, こちらに期待です

=> GPS を使う
=> プライバシーの管理(e.g. 所有者や借り手の存在がわかってしまう). GPS データを暗号化するか?
=> FOAM(Proof of location)? https://blog.foam.space/introduction-to-proof-of-location-6b4c77928022

NFT に紐付けられた実物資産が本物, 同一, 改ざんされていないことの証明

=> どうするか?

保険

=> ブロックチェーンベースの物損保険と組み合わせられるとよい

所有者, 貸し手などの ID 管理

=> マイナンバーカードで本人確認 & 電子署名したい. https://qiita.com/yyu/items/aab20a0d1de7cf786409

タイムスタンプ管理

=> https://originstamp.org/ ブロックチェーンベースのタイムスタンプサービス使いたい.

実物資産の一意性の確保

偽造防止印刷でトークンアドレスを印刷とか?