JSTQB Advanced Level テストマネージャ学習vol.12


JSTQB ADVANCED LEVEL テストマネージャ試験概要はこちらを参照

2.テストマネジメント

2.3 リスクベースドテストとその他のテストの優先度付けと工数配分のアプローチ

2.3.3 テストを選択するためのその他の技法

要件ベースドテスト

  • 活用できる技法
    • 曖昧性レビュー
      • 一般的な要件の欠陥チェックリストを使用し、要件の曖昧性を識別し除去する
    • テスト条件分析
      • 要求仕様を詳細に読み、カバーするテスト条件を識別する作業
    • 原因結果グラフ
      • 範囲の大きなテストの場合に可能なかずのテストケース数に減らし、テストベースの機能を100%カバーできるという用途もある
要求仕様が曖昧・検証不能・不完全・存在しない場合にとる方法

既存の要件を使用 + 利用方法・運用プロファイルの作成
実際の使用状況を描けるように、ユースケース、ユーザ(ペルソナ)、入力、出力の組み合わせを活用するモデルベースアプローチ

チェックリストなどの方法論的アプローチ

  • 機能領域と非機能領域のチェックリストの使用
  • 既存のテストケースのリポジトリとを組み合わせ

対処的アプローチ

テスト実行前はテスト分析、設計、実装をほとんど行わなわず、実際に提供されたプロダクトに対する対応に焦点を当てる。バグの偏在を検出するとさらにそこに焦点を当ててテストする。
他のアプローチの補完的なアプローチとして行うことが多い。
単独で採用した場合は重要ではあるが少数のバグしか発生していない主要な領域を見逃す傾向にある

2.3.4 テストプロセスにおける優先度付けと工数の割り当て

テストマネージャはどのような技法の場合でも、優先度付けと工数割り当てをテストプロセスに組み込む必要がある

  • シーケンシャルライフサイクルの場合
    • テストチームは定期的な調整を行いつつ、要件フェーズでテストの選択とテスト工数割り当てを行い、最初に優先度付けを行う
  • インテグレーライフサイクル(アジャイルサイクル)
    • インテレーションごとのアプローチが必要
    • テスト計画作業とコントロールでは、リスク、要件、利用方法プロファイルが増大することを考慮し、それに対応する必要がある

テスト実行は優先度に従ってテストを実行するべきである。ただし、計画後に得られた情報に基づいて、定期的に優先度付けを更新することも重要。

テスト結果と終了基準ス テータスを評価しレポートする場合、テストマネージャは、リスク、要件、利用方法プロファイル、およびチェックリ ストに関して、評価し、レポートする必要がある。

終了基準評価の測定はテストケースと検出した欠陥が関連するテストベースにまで遡って追跡する。

記事内用語解説

原因結果グラフ

問題の根本原因の相互関係を整理し示す為の図表現。
(潜在的な)結果んあるいは故障をルートノードとする水平構造を用いて、その欠陥あるいは故障原因をカテゴリ、サブカテゴリに整理する