FS01BU を Mac OS X 10.11 (El Capitan) で使う


これは ソラコムリレーブログ 4/20のエントリーです。

概要

ソラコム が販売する富士ソフト(OMEGA)の3Gモデム(FS01BU)ですが、製品仕様上の対応OSは Mac OS X 10.6~10.8 日本語版(Intel)の対応となっています。
FS01BU 製品詳細|富士ソフト株式会社

こちらを Mac OS X 10.11 (El Capitan) で使えるようにしてみます。

免責事項

本ドキュメントは as is で提供するものであり、本ドキュメントの内容、利用により蒙るいかなる損害についても保証するものではありません。また、記載内容に関する問い合わせ等を行われないよう、ご了承ください。

製品仕様(対応OS)が変更されるわけではないこと、本来セキュリティを向上させるために具備されている機能である
・セキュリティ整合性保護機能(SIP: System Integrity Protection)
を(一時的に)無効化することになることについて、影響を十分に理解した上で、実施してください。

手順

セキュリティ整合性保護機能(SIP: System Integrity Protection)の無効化

command + R を押しながら Mac を起動させ、リカバリモードに入ります。
「ユーティリティ」から「ターミナル」を起動させ、"csrutil disable" と入力し、セキュリティ整合性保護機能(SIP: System Integrity Protection)通称 "rootless" を無効化します。

# csrutil disable
Successfully disabled System Integrity Protection. Please restart the machine for the changes to effect.
# 

完了したら再起動します。

セキュリティ整合性保護機能(SIP: System Integrity Protection)が無効化されていることを確認

起動したら、ターミナルから以下のコマンドを打ち、セキュリティ整合性保護機能(SIP: System Integrity Protection)が無効化されていることを確認します。以下のように応答があれば正常です。

$ csrutil status
System Integrity Protection status: disabled.

なお、

System Integrity Protection status: enabled.

と表示された場合は、セキュリティ整合性保護機能(SIP: System Integrity Protection)が有効になっていますので「セキュリティ整合性保護機能(SIP: System Integrity Protection)の無効化」の手順に戻ってください。

接続ソフト「FS01BU Data Connection Manager」のインストール

FS01BU を挿入すると、CD-ROM ドライブに見えます。
接続ソフト「FS01BU Data Connection Manager」をインストールします。(完了後に再起動が必要です。)
FS01BU Data Connection Manager の設定については割愛しますが、接続情報は SORACOM を利用する場合、ユーザ名: sora、パスワード: sora、APN: soracom.io、認証方式: PAP または CHAP、接続方式: IP です。

接続・確認方法

接続ソフト「FS01BU Data Connection Manager」から接続します。
また「システム環境設定」>「ネットワーク」には「USB Modem」が追加されています。

後片付け

command + R を押しながら Mac を起動させ、リカバリモードに入ります。
ターミナルを起動させ、"csrutil enable" と入力し、セキュリティ整合性保護機能(SIP: System Integrity Protection)を再度、有効化します。

# csrutil enable
Successfully enabled System Integrity Protection. Please restart the machine for the changes to effect.
#

完了したら再起動します。ターミナルで "csrutil status" とコマンドを入力し、

$ csrutil status
System Integrity Protection status: enabled.

と表示されればセキュリティ整合性保護機能(SIP: System Integrity Protection)は有効化されています。

いったん接続ソフト「FS01BU Data Connection Manager」をインストールしてしまえば、FS01BU Data Connection Manager 等から接続が可能ですので、Mac OS X 10.11 (El Capitan) でも FS01BU が使えるようになりました。
ご紹介した手順が「ちょっとだけ試したい」といった場合のハードルを低くすることに役立てば、嬉しく思います。