セミナーメモ Google Next Tokyo 2019


Google Next Tokyo 2019

2019/7/31~2019/8/1

基調講演 Day-1

Google Cloudの今後

  • アプリケーションのモダナイゼーション

    • Anthos
      • オンプレでモダナイズ後、コンテナ化しクラウドへもっていくことも可能
  • 大規模なデータの管理と利用

    • 機械学習とAI

DeNA

  • 起業後すぐ:技術は外部依存:コーディング以降は外部に丸投げ
  • 経営と技術の両方を語れる人間が必要
  • オンプレかクラウドかの両論
    • オンプレサーバの老朽化、運用工数の高まり
    • 全てクラウドへシフトする派とオンプレ継続派との対立
    • オンプレのままでの運用ではコストは3倍
    • クラウドを使い倒し、オンプレとは異なるクラウドの利点を活用することでコストを削減できる
  • 人材

    • 創造的な仕事にフォーカスさせたい

      • 必ずしも創造的とは言えないオンプレの運用を行っていた

        →クラウドシフトへの決定的な意見

  • オンプレの経験がもったいない?

    →オンプレの経験があるからこそ、クラウドのカタログスペック以上にクラウドを活用できる

    →クラウド機能改善へのリクエスト

    = 技術の蓄積があるからこその貢献

メルペイ

  • 年間5000億円 1299万人
  • メルカリとの統合・マイクロサービス化を同時進行
  • 2017年11月創業から15か月間でサービスの立ち上げ

アクセンチュア

  • MAINRI:GCPを利用した金融系新システム
  • 次世代のバンキング:金融機関におけるデジタルディスクラプション
    • 「金融機関は必要だが、今の銀行はいらない」
  • GKE、Cloud Spannerによって、いかに自由にスケールアウト可能な環境を準備するか
    • 新しい金融の仕組み

GungHo

  • BigQueryとLookerの組み合わせ:大量データの収集と分析

  • ドラゴンクエストウォーク:GKEとSpanner

Anthosを使ったクラウドの未来

  • マルチクラウド、ハイブリットクラウドは必ず必要になる:OSSによるリスク低減が必要なのではないか
    • 複数のクラウドをまたいで同じ方法で管理したい
  • Anthosによってオンプレでもクラウドでも一貫したワークロード
    • コストを下げ、最新のOSSによる管理でセキュリティも強化
  • 煩雑なインフラ管理
    • アプリケーションをモダナイズする際に重要なポイント
      • アプリケーションのモダナイズは想像以上に容易
    • Migrate For Anthos
      • 仮想マシンを簡単にAnthos経由でクラウド化が可能
      • AnthosとKubernetesにて容易にコンテナ化
      • セキュリティポリシーの適用
      • 一貫してデプロイ、管理が可能:1サーバごとに設定を変えてデプロイする等の設定は不要
  • Croud Run

Windows ワークロードをクラウド化

  • Cloud SQL for SQL Server
    • マネージド型SQLServer
  • Managed Service For Microsoft Active Directory

  • Cloud SQL から BigQueryへ直接SQLを発行可能に

JR東日本

  • Maas(Mobility as a Service)
  • シームレスな移動の実現(STTTモデル:Shortening total trip tme)
  • 車両、設備のメンテナンス:現在の時間ベースでのメンテナンス(時期が来たら設備交換)

    →車両や線路等に搭載されたセンサーなどから状態を検知し、AI技術を利用したCondition Based Maintenanceに移行

セッション「アプリ開発のスピードをあげる Google App Engine と GCP のご紹介」

  • (ソフトウェア開発において)時期尚早の最適化が諸悪の根源
  • 品質には妥協しない
    • プロダクトは批判しても人は批判しない
  • モノリスからスタートする
    • 純粋なマイクロサービスを最初から設計しようとすると混乱に陥る
    • 組織や技術的な課題に直面したときにはマイクロサービスへの分割を考える
      • チームの巨大化
      • 拡張の難しさ
  • マイクロサービスはチームに対応する
    • サービスは技術的、組織的に独立
      • 最低ひとり
      • 独立してデプロイ可能
  • チームを分割したら、何を、なぜ行うのかをみんなで共有する

基調講演 Day-2

Google Cloud カスタマーエクスペリエンス

  • ジョン ジェスター(Google Cloud カスタマーエクスペリエンス バイスプレジデント)
    • Google 3か月目(MSに20年間在籍)
  • Googleから何が必要か?お客様に何を提供すべきか?

    • 成功体験を提供するために、現在投資を強化している内容

      • プロフェッショナルサービス:87%増強
      • サポート:24/365
      • ラーニング:トレーニングコースとラボ、4倍以上の認定取得数

        に加えて

      • カスタマーサクセス

        • ビジネスゴールを顧客と共有:顧客の成功=Googleの成功
      • カスタマー&パートナーエクスペリエンス

        • 顧客の声を聴く:どんな内容であってもカスタマーファースト

FamilyMart

  • 現場第一主義
    • ファミリーマートはどのような方針で、どのような会社を目指しているのか?を現場に伝える
      • 社長自ら、加盟店を巡回(累計709店舗)
      • 加盟店向けダイレクト方針説明会実施(全国66回/延べ45,800人参加)
    • 実態の把握
      • ブレスト2,000回超
        • 課題に対しては徹底的に協議し改善へ
    • 改革の断行(4大改革)
      • 店舗オペレーション
        • 年齢性別キーの廃止
        • セルフレジ導入
        • オペレーションマニュアルの動画配信
      • 商品・マーケティング
        • 中食工場投資
        • 現場と一体となったマーケティング戦略
          • ファミチキ被り物
      • 社内意識改革
        • 服装自由化
          • 自ら考えて行動する企業文化創造へ
          • (何も考えずにスーツを着て何も考えずに仕事をするのが良いのか?)
          • 全面自由化
            • 発生しそうな問題を挙げて行動を起こさないより、まずとにかくやってみて問題が発生したら解決すればよい
      • コミュニケーション改革
        • 本社移転・フロア集約・フリーアドレス
          • コミュニケーションの大幅活性化
      • 変われ、といっても変わらない。服装の自由化や本社移転の行動を起こすことで実際の変化を見せ、文化を変えていく
  • G Suite
    • 動画や写真を中心にスピーディに情報展開
    • 加盟店のアンケート→すばやいフィードバック提供
  • 社内SNS
    • 本部・加盟店・社員間の距離を縮め、情報共有
  • ファミリーマートが目指すこと:地域密着
    • 超地域密着
      • 淡路島に社員6名居住
        • 淡路島で暮らし、淡路島をしり、淡路島を誰よりも好きになる
          • 超強固な加盟店との信頼関係構築
        • 社員を赴任させることで売り上げ向上
      • デジタル化の中でこそ、リアル店舗を持つことが大きな強みに
      • 今後も地域密着を強化

G Suite

  • 働き方改革のミッションをどう進め、どう達成していくか
  • G Suiteの活用事例
    • Fujitec
      • フロントラインとバックオフィスが一体となり、一緒に課題を解決する
    • FamilyMart
      • 現場の課題を本部と解決する:店舗の発見がチェーン全体を改革していく
    • ANA
      • 現場同士で気づきを共有する:現場同士でナレッジを共有して、一緒に成長していく
  • G Suiteの利用により、一人-21日の労働時間節約/年 という調査結果も
  • より早く
    • 相手のツールに限らず、より早く対応可能に、生産性を高める
  • よりスマートに
    • 知識や人により良いアクセスが可能で、情報をベースとした意思決定を行える
  • 新機能
    • Chat in Gmail
    • Voice:日本でサービス開始予定

G Suiteによる統合エクスペリエンスのデモ

  • Gmailからカレンダー
  • Gmailに統合されたチャットルーム(HangOut Chat)
    • 社外パートナーも追加可能
    • チャットルームにスライドのリンクを張り付ければ、チャットルームメンバーに自動的にアクセス権付与

日本商工会議所

  • 中小企業とクラウド

    • 99.7%が中小企業

      • 最大の課題:深刻化する人手不足問題

        • 生産性向上のためにITを:IoT、AIでの解決と活性化
          • IT人材がいない
          • 資金がない
          • サイバーセキュリティ上の脅威
        • 中小企業に適したIT

          • 低コスト
          • 専門知識不要
          • 高いセキュリティ
          • 使いやすさ

          →クラウドが適しているのでは?

      • 中小企業への取り組み

        • NTTと連携、IT活用の実践塾
        • 総務省、経産省、中小企業庁と連携

Google Cloudのインフラとセキュリティ

  • グローバルインフラストラクチャ:5兆円以上を投資
    • 大阪のクラウドリージョン開設済み
  • ポリシー:お客様のデータはお客様のもの
    • Data Loss Prevention
    • VPC Service Controls
    • Anomaly Detection (NEW)
  • アクセスの透明性:管理者アクセスをすべてロギング
  • 包括的なセキュリティをデフォルトで実装
    • ユーザ管理は必要なく、自動で暗号化
      • より強固な暗号化が必要であればユーザ側で設定可能
  • マルチクラウドセキュリティにおけるイノベーション
    • 可視化とコントロール
      • Cloud Security Command Center
      • Event Thread Detection
      • Chronicle Backstory(NEW)
  • 手間のかからない自動セキュリティ
    • Chrome Book
    • FIDO セキュリティキー
      • G Suite+FIDOセキュリティキーではアカウント不正利用の報告なし
    • TITANセキュリティキー(NEW)
    • Android端末がセキュリティキーに
    • Advanced Protection Program ベータ版(NEW)

スマートアナリティクス

  • BigQuery
    • データウェアハウスのモダナイゼーション
    • Hadoop,Sparkの実行
    • ストリーミングアナリティクス
  • アナリティクスパートナーとして多様な企業との連携
    • Looker,Tableauなどと連携
  • Cloud Data Fusion(NEW)
    • オープンソースの変換プラグインと100以上の事前構築済みコネクタを搭載
      • データ変換と分析の簡易化に向けて
        • コード不要で数クリックで変換・分析パイプライン構築可能
          • データサイロの解消
            • 本当に必要な分析作業への集中へ
  • Connected Sheets(NEW)
    • BigQueryのスケーラビリティをスプレッドシートでも
      • 数十億行のデータを扱える強力なスプレッドシート
    • 見慣れた関数をBigQueryの大量データでも実行可能
  • AutoML Tables(NEW)
    • AIを手軽に、高速に
    • BigQueryのデータから、学習済みモデルを利用した機械学習による未来の予測を

アサヒグループ

  • アサヒグループのミッション:期待を超えるおいしさ、楽しい生活文化の創造
  • GCPを活用して以下にミッションを実現するか
    • 期待を超える価値のために
      • 様々なデータを活用し、市場ニーズ、変化よりも速く答えに辿り着く
    • 課題
      • オンプレミスの既存システム運用コストが負担となり、投資できるお金が少ない
    • 重要となるキーワード:スピード
      • 様々なデータを活用して、小売り向けに最適な棚割りを提案

博報堂DYホールディングス

  • いかに多くのデータを収集・分析し、活かしていくか
    • マスとデジタルの分断(オンラインとオフラインの分断)
    • 顧客データと市場データの断片化
      • 生活者データドリブンマーケティング
        • 大量のデータ処理による生活者のより深い理解
        • 強固なセキュリティ環境による個人情報保護
        • 新しいクラウド技術を活用したマーケティング施策最適化
        • →生活者の行動データを基に、広告主企業の課題発見等につながる
        • →分析がコーディングレスで可能
    • デジタル広告ならではの対応必要性
      • 大量トラフィックにおけるキャパシティプランニング
      • サービス間のアプリケーションの依存関係やボトルネックの管理や可視化
      • マイクロサービス化による変化対応の強化
      • 新しい技術導入によるインフラ高度化

AIと機械学習

  • 今後10年で全ての人間がAIにより進化する
    • この10年ですべての人がインターネットに接するようになったのと同じ
  • AIを企業の意思決定者のために
    • Document Understanding AI
      • ドキュメントを分析し、情報やインサイトを自動的に抽出
    • Recommendations AI
      • 一人ひとりに合わせた製品のおすすめ情報を様々な環境に応じて提供
    • Contact Center AI
      • 高いカスタマーサービスと、自動化による効率的なオペレーション
  • AIを開発する人のために
    • Cloud AI Pratform
    • AI Hub
    • AutoML Tables
    • AutoML Video Inteligence
  • Cloud Vision API
    • OCR(画像からテキスト抽出)
    • 200以上の言語をサポート
    • 表データの検出と抽出
  • AutoML Video
    • Edgeを利用したオブジェクトのトラッキング、検知
  • AIとは:すべての業界にビジネス変革を起こすソリューションに活用される

SOMPOホールディングス

  • 保険業界に起こっているデジタルディスラプション
    • 自動車保険:自動運転、シェアリング・・・MaaS
    • 火災保険:IoT・センシング、AI災害予測・・・Smart xyz(Smart home,Smart life,Smart city)
    • 生命・医療保険:ウェアラブル、AI疾病予防・・・Digital Health
    • 他業界:ブロックチェーン、New Risks・・・Cyber Security,Drone Insuarance,etc...
  • Digital Transformation
    • 持続的イノベーションx破壊的イノベーション
      • 実例:Cloud Vision API
        • 他社の保険証券を、文字認識機能を活用して自動解析し、40秒で次年度保険料の見積もりが可能に
      • 実例:FirebaseとCloud Runを活用したスマート介護システム
        • デバイスやセンサのデータをつなぐプラットフォームと、データ表示・異常通知アプリを開発
        • SwaggerサーバをCloud Run上で動作させ、多数のAPIインターフェースを共有 ### インフラのモダナイズ、最適化
  • マイグレーション
    • Migrate for Compute Engine
      • オンプレからVMsへの移行
      • AWSからVMsへの移行
      • AzureからVMsへの移行(ベータ)
      • vmwareもサポート開始
        • vSphereのワークロードをクラウドで稼働可能
  • モダナイゼーション
    • Traffic Director
      • Anthosで一般提供中
      • サービスメッシュ
      • グローバルのサービスキャッシュ
    • Layer 7 Internal Load Balancer
      • 既存のアプリに手を加えることなく、サービスメッシュ化/モダナイズ
        • Traffic Director、envoyの前に配置
  • パフォーマンス
    • Intel Xeonスケーラブルプロセッサ
      • 40%パフォーマンスUP
  • 8TB,16TBのVMs:SAP認証済み
  • ライブマイグレーション

    • ダウンタイムなしでサーバメンテナンス可能

      • メンテナンスのイベントを開始すると、新たなVM(メンテナンス済み)を立ち上げ、切替

      →可用性とセキュリティを同時に担保可能

セッション「お客様のビジネスに貢献する KDDI の取り組み」

  • ワークスタイル変革
    • コラボレーション=個人から組織の生産性へ
  • 「システム移行」と「全社活用」はノウハウが異なる
    • 使ってもらうための社員の意識改革
    • 初期の混乱、不信感を招かないように認識、理解をしてもらう必要がある
  • チェンジマネジメント
    • 変化をポジティブにとらえ、全社浸透へ
      • 組織の分析把握
      • キーマンへのアプローチ
      • 社内へのプロモーション
      • トレーニングの策定実行
  • 社内講習会
    • ターゲット
      • 組織を引っ張る人
      • 部署の上長=インフルエンサー

セッション「サーバーレス コンピューティングにおける「次の一手」とは?」

  • フルスタックのサーバレス
  • App Engine
    • 第2世代ランタイム
      • gVisor
  • Cloud Functions
    • 最大インスタンス数を関数ごとに設定可能
    • サーバレスVPCアクセス
      • 関数とアプリケーションからVPCのリソースにアクセス可能
      • VPCコネクタ経由でアクセス
    • 関数ごとのアイデンティティ(IAM)
  • Cloud Task
    • 非同期タスク実行
  • Cloud Scheduler
    • フルマネージのcronサービス
  • サーバレス
    • ソース主導
    • NoOps
    • 使用量に応じた課金
  • コンテナ
    • コンテナ主導
    • いくらかの運用作業
    • インスタンス単位の課金
  • Cloud Run
    • サーバレスコンテナ
    • コンテナ化されたアプリケーションでサーバレスのアジリティを実現
    • ネイティブサーバレス
    • 環境を選ばない一貫したエクスペリエンス
      • knativeによるポータビリティ:ベンダーロックイン回避
    • インスタンスのConcurrency
      • マルチスレッド同様、グローバルスコープ、競合状態への注意が必要

セッション「Google Cloud で 読む、書く、翻訳する: テキスト処理を容易に実現する機械学習」

  • 機械学習とは
    • データの中にパターンを見つけること
  • ほとんどが構造化されていない企業データ
    • その中に大量のテキストデータが含まれる
  • 機械学習モデルの構築
    • センチメントの分類
      • ユーザがどう感じているか
      • 従来型:いろんなルールを決めてワードごとに定義
        • その単語にどのような感情が含まれるかを、たくさんの単語一つ一つに対してプログラムで定義
      • 機械学習:データからルールを作成する
        • ラベル付けされたデータセットを学習データとし、予測できるように学習モデルをつくる
  • Googleの学習済みモデルの活用 
    • Google Vision API 
      • 画像データをテキストへ
    • Speech to text API
      • 話者ダイアラゼーシヨン:誰がしゃべったかを認識
  • ある言語から別の言語へ
    • Translate API
      • 言語の自動認識
      • 用語集の利用:単語やフレーズをあらかじめ登録しておくことでより自然な文章に
  • AutoML
    • 元の学習済みモデルに対して、トレーニングAPIによりカスタム学習モデルを作成
  • Natural Language API
    • エンティティの判別、センチメントの判別
  • カスタム自然言語モデル
    • 様々なテキストを学習させモデル構築
      • 自然言語の著書の判別
  • 自然言語処理の新しい機能
    • Natural LanguageAPI
      • 請求書エンティティの抽出
        • 請求書の一般的なエンティティを識別
    • AutoML Natural Language
      • カスタムエンティティの抽出
      • カスタム感情分析
  • カスタム感情分析の適用
    • ストレスの高まりなどを検知し、共感的な反応をかえす
      • 「滑走路でずっと待たされた!」
        • 機械は理解できない感情をカスタムで理解させる
    • カスタムエンティティの抽出:ドメイン固有のエンティティ理解
    • エンティティ感情分析:日本語対応開始