第6回 Raspberry Pi で監視カメラを作ろう! ~アプリの録画設定編~


Raspberry Piと専用のカメラモジュールを使用し、ONVIF対応の監視カメラを作成するシリーズ記事です。
本記事はリンク情報システム株式会社の有志が作成しています。


前回の記事で監視カメラ映像を表示できたので、今回は映像を録画する設定について説明します。

Raspberry Pi上に録画ファイルを保存

まずは、Raspberry Pi上に録画ファイルを保存するフォルダを用意します。
以下のコマンドは、/media/recフォルダを作成するコマンドになります。

$ sudo mkdir /media/rec

次に、監視カメラ映像配信アプリの録画設定を確認します。
設定ファイルは /etc/redbrick/onvif_setting.json になります。


{
    "IdentificationName" : "raspicam",
    "IdentificationLocation" : "country/Japan",
    "DiscoveryMode" : 1,
    "Interface" : "eth0",
    "OnvifPortNo" : 9000,
    "RtspPortNo" : 8554,
    "SnapShotPortNo" : 8080,
    "RecordingPath" : "/media/rec",
    "RecordingInterval" : 300,
    "RecordingFileNum" : -1,
    "RecordingKeepSize" : 4000,
    "RecordingMode" : 1,
    "SnapShotPath" : "/var/tmp",
    "SnapShotWidth" : 640
}

「RecordingPath」に動画ファイルを保存するフォルダを設定します。

「RecordingInterval」に何秒毎の動画ファイルを作成するか設定します。
5分毎に分割した動画ファイルを作成する場合、設定値は 300 となります。

「RecordingMode」にプログラム起動時に録画を自動で開始するか設定します。
1を設定すると自動録画開始が有効になり、0を設定すると無効になります。
監視カメラ映像配信アプリは、Raspberry Piの起動と共に自動起動するようインストール時に設定しているので、自動録画開始を有効にするとRaspberry Piの電源を入れただけで録画が開始されるようになります。

「RecordingFileNum」に動画保存先で指定したフォルダに保存する録画ファイルの上限数を設定します。
保存しているファイル数の上限に達した場合、最も古い録画ファイルが削除されます。
-1を設定すると上限無しになり、可能な限り録画ファイルを保存します。

「RecordingKeepSize」に動画保存先で指定したストレージが維持する空き容量を設定します。
Raspberry Pi上で監視カメラ映像配信アプリ以外のアプリも動作させる等、動画ファイルでストレージを使い切らないよう空き容量を維持したい場合、本設定を変更します。
動画ファイルの合計サイズが維持する空き容量を超えた場合、最も古い録画ファイルが削除されます。
4GB空き容量を維持したい場合、設定値は 4000 となります。

設定を変更できたら、Raspberry Piを再起動します。

$ sudo reboot

再起動と共に監視カメラ映像配信アプリも自動で起動し、動画保存先で指定したフォルダに録画ファイルが作成されます。
録画ファイルの命名規則は "年月日時分秒.ts" となります。

Windows PCから録画ファイルを参照

Windows PCからsamba経由で動画保存先で指定したフォルダに参照できるよう、/etc/samba/smb.conf に設定を追加します。

まずは、サーバーの設定として[global]セクションにユーザーレベルのセキュリティを設定します。

$ sudo vi /etc/samba/smb.conf
[global]
security = user

次に、動画保存先で指定したフォルダのセクションを作成し、設定を追加します。

[rec]
comment = Recording Files
path = /media/rec
read only = yes

設定を変更できたら、sambaを再起動します。

$ sudo service smbd restart

これでWindowsのExplorerから \[IPアドレス]\rec と入力することで、保存した動画ファイルにアクセスできます。


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