M1 で llvm ビルド時間のメモ


背景

M1 CPU(Apple Silicon)での C++ コンパイル性能を知りたい.

llvm(llvm-project) をビルドしてみます.
(llvm のみ. libclang などのビルドは行わない)

手順

2020/12/14 時点の llvm-project master

$ mkdir build && cd build
$ CXX=clang++ CC=clang cmake -G Ninja ../llvm

結果

総ファイル数は 2985 個くらいです.

x86 は Ryzen9 3950X と比較しました. 完全に同じ構成ではありませんが参考になるでしょう.

  • clang10 + 96 GB mem + NVMe + Ryzen9 3950X(16 cores)
    • 6 分 52 秒
  • 16 GB mem + 256 GB storage + 2020 Macbook Air(CPU 8 cores)
    • 18 分 54 秒
  • 16 GB mem + 256 GB storage + 2020 M1 mac mini
    • 11 分!
    • ninja 4831.54s user 178.10s system 758% cpu 11:00.60 total
  • clang10 + 16 GB mem + NVMe + Jetson AGX Xavier(aarch64 linux. 8 cores)
    • bfd だとリンク失敗するので, リンカには LLD を利用.-DLLVM_ENABLE_LLD=On`
    • ninja -j 8 でビルド
    • 42 分 32 秒(うち sys 13m56.448s)

LLVM のビルドは完全並列にできるわけではありませんが, m1 macbook air(2020) は 3950X の 1/2.7 の性能となかなかかと思います.

M1 mac mini(2020) はフル性能が出せるからでしょうか, 11 分とかなり改善があります.
8 cores Ryzen あたりとの比較だと M1 mac mini のほうがコンパイル早いかもですね.

M1 は Jetson AGX の 2.2 倍くらいと良いですね.