MessengerパターンにPrismを使用する際に注意すること
はじめに
私はWPFアプリを書く際、Messengerパターンの構築にPrismのEventAggregator
を使用するのですが、ちょっとハマったので共有します。
コード例
以下のコードは、私の環境ではうまく動作しません。
(Prism.Core以外に、ReactivePropertyを使用しています。)
・ViewModel
using System;
using Prism.Events;
using Reactive.Bindings;
namespace WpfApp1
{
public class _MainWindowViewModel
{
// Viewへのリクエスト
public EventAggregator HelloRequest { get; }
// ボタンの動作
public ReactiveCommand HelloCommand { get; }
public _MainWindowViewModel()
{
HelloRequest = new EventAggregator();
HelloCommand = new ReactiveCommand();
// ボタン押下時、Viewへリクエストを発行する。
HelloCommand.Subscribe(_ => HelloRequest.GetEvent<PubSubEvent>().Publish());
}
}
}
・Viewのコードビハインド
using System.Windows;
using Prism.Events;
namespace WpfApp1
{
public partial class MainWindow : Window
{
public MainWindow()
{
InitializeComponent();
// ViewModelの初期設定
var viewModel = new _MainWindowViewModel();
DataContext = viewModel;
// リクエストが発行されたら、MessageBoxを表示する
var hello = "Hello, Prism!";
viewModel.HelloRequest.GetEvent<PubSubEvent>().Subscribe(() => MessageBox.Show(hello));
}
}
}
・View
<Window x:Class="WpfApp1.MainWindow"
xmlns="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml/presentation"
xmlns:x="http://schemas.microsoft.com/winfx/2006/xaml"
xmlns:d="http://schemas.microsoft.com/expression/blend/2008"
xmlns:mc="http://schemas.openxmlformats.org/markup-compatibility/2006"
xmlns:local="clr-namespace:WpfApp1"
mc:Ignorable="d"
Title="MainWindow" Height="200" Width="200">
<Grid>
<!-- メッセージを表示するボタン -->
<Button Content="Hello"
Command="{Binding HelloCommand}"/>
</Grid>
</Window>
実行後、ボタンを押下してもメッセージが表示されません。
原因
知識不足により私には詳しく分からないのですが、ポイントはViewのコードビハインドに記述されたこの部分です。
// リクエストが発行されたら、MessageBoxを表示する
var hello = "Hello, Prism!"; // ローカル変数にする
// ここのラムダ式がGCに回収される!
viewModel.HelloRequest.GetEvent<PubSubEvent>().Subscribe(() => MessageBox.Show(hello));
ここのコールバックのラムダ式がガベージコレクションにより回収されてしまいます。
その理由は、PrismのEventAggregator
がコールバックを弱参照しているからです。
これにより、イベント購読側でメモリリークは起きなくなりますが、上述のようなコードを書くと早すぎる回収が発生してしまうようです。
(ローカル変数hello
ではなく、文字列を直接指定すると正しく動作しました。ラムダ式の変数束縛に関係があるのでしょうか?)
対策
対策は簡単です。
// リクエストが発行されたら、MessageBoxを表示する
var hello = "Hello, Prism!";
// 第2引数にtrueを指定する
viewModel.HelloRequest.GetEvent<PubSubEvent>().Subscribe(() => MessageBox.Show(hello), true);
上記のようにPubSubEvent.Subscribe()
の第2引数にtrue
を指定することにより、コールバックを強参照させることができます。
メモリリークには充分注意しましょう。
まとめ
PrismのEventAggregator
はコールバックを弱参照することを頭の片隅に覚えておきましょう。
以上です。
Author And Source
この問題について(MessengerパターンにPrismを使用する際に注意すること), 我々は、より多くの情報をここで見つけました https://qiita.com/hiki_neet_p/items/08b14fbfba032f07fb21著者帰属:元の著者の情報は、元のURLに含まれています。著作権は原作者に属する。
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