さくらのVPSにUbuntu16.04 LTSをISOイメージインストールの方法でインストールする


はじめに

さくらVPSを導入してから、Ubuntu16.04LTSをインストールする手順について書いてあります。まず、さくらVPSでOSをインストールする方法としては、さくらのVPSコントロールパネルのOSインストールを選択して、

  • 標準OSインストール
  • カスタムOSインストール
  • ISOイメージインストール

の3つの方法がありますが、今回は3つ目のISOイメージインストールを用いています。
さくらVPSの標準OSをインストールする場合や、カスタムOSインストールによって標準OS以外のOSをインストールする場合はOS再インストールの方法カスタムOSインストールガイドをご覧ください。

環境

今回は仮想マシンであるVirtualboxにUbuntu14.04をインストールしてあり、そこの端末上でコマンドを打っています。またブラウザはfirefoxを利用しています。後述するsftpコマンドがLinuxには搭載されていて便利なのでLinuxを用いて行っています。今後のためにLinuxはインストールしておいた方がいいと思います。ただし、Linux上でなくてもwindowsやMacでsftp関連ソフトをダウンロードしてやってみてもいいです。

前提知識

前提となる知識を整理しておきます。

さくらVPSコントロールパネル

「さくらVPS コントロールパネル」と検索すれば出てくると思います。ログインで使うパスワードとユーザー名は契約したときに受信したメールに記載しています。コントロールパネルでは最初にサーバー一覧があります。各サーバーの左側をチェックして起動・強制再起動・強制停止などができます。また、各サーバーをクリックするとそのサーバーの具体的な設定画面が出てきます。今回コントロールパネルとはこの画面を指して話を進めています。

ISOイメージ

ISOイメージは、ISO 9660やUDFなどのもっぱら光ディスク向けファイルシステムのディスクイメージのことを指す俗称[1]。拡張子は .isoなど。

Wikipediaから引用させてもらいました。ただこれだけではわからないのですが、ディスク(CD/HDDなど)内の状態を一つのファイルとして保存されたものと考えるとわかりやすいと思います。特徴としては

  • どのOSでも読み取ることができる。
  • 仮想的なドライブを作るとそれに読み込ませることができる。

があげられます。

sftp

SSHを用いてファイル転送を行うプロトコル(規則)のこと。SSHを使ってサーバーに入り(今回で言うと、自分が契約したサーバーではないことに注意)、ファイルの転送を行うことができる。scpコマンドではサーバー側とローカル側で転送がコマンド入力に対して一回しかできないが、sftpコマンドを使うことによって転送が一定時間何回もできる。各コマンドの解説はここでは除きますが今回使うコマンドの説明はしておきます。
sftp ユーザー名@ホスト名 リモートホストに対してあるユーザー名でログインする
put ファイル名 ローカルにあるファイルをアップロードする。
exitsftpサーバーからログアウトする。

Ubuntu16.04をインストールする方法

ISOイメージの取得

まずはUbuntu16.04のISOイメージを取得します。Ubuntu Desktop 日本語 RemixのダウンロードからUbuntu 16.04 LTSの64bit版のISOイメージをダウンロードします。(ダウンロードする場所はどこでもいいです。覚えていれば。ダウンロードに10分ほどかかります。完全に終了するまで待ちましょう。) 容量が重いのでアップロードが終わったら削除するのをお忘れなく。

sftpを用いてサーバーへISOイメージをアップロードする

  1. コントロールパネルから「OSインストール」をクリックして「ISOイメージインストール」を選択
  2. 「SFTPアカウントの作成を行う」を選択 これにより、ユーザー名やホスト名などが発行されると思います。
  3. 端末(Linuxでない場合はsftp関連ソフトを起動)を開く
  4. cdコマンドを使って先ほどISOイメージをダウンロードした場所へ移動
  5. sftp ユーザー名@ホスト名 を入力 パスワード・ユーザー名・ホスト名などはブラウザ上に出ているものを使ってください。サーバーにつながったら
  6. cd /iso isoディレクトリに移動
  7. put 先ほどダウンロードしたISOイメージの名前 とするとアップロードされていきます。(10分ほどかかります。)アップロードが終わったらexitしましょう。

ipアドレス等の設定

ipv4

アップロードが終わった後にブラウザを見てみると先ほどの画面の下のほうにISOイメージ情報というのが更新されるのでファイルの情報が出るまで待ちます。ファイル情報が出たら、
1. 「VirtIOを有効にする」にチェックをして「設定内容を確認」をクリックした後インストールをクリック。
2. VNCコンソール(以後コンソール)を起動するボタンが出てくるはずなので、HTML5版を起動
3. Ubuntuの画面が出てくるので、「日本語」を選択して「Ubuntuを試してみよう」をクリック
4. 画面が切り替わるのでここで右上の無線のアイコンをクリックして「接続を編集する」をクリック
5. 有線接続1をクリックして、IPv4設定の欄の設定をする
コントロールパネルを見ながら各アドレス・ネットワークマスク・ゲートウェイ・DNSサーバー(これはコントロールパネルでいうプライマリDNS)を書いていきます。IPv4のところを書くことに注意しましょう。
6. 設定が完了したら保存をクリック

ipv6

ipv4のと同じ要領でアドレス・ゲートウェイ・プレフィックス長・DNSを登録して保存しましょう。これの編集も有線接続1の中にあります。

結果

これにより接続が完了しました。有線接続2と3に関しては何も手を付けないでよいです。「この接続を完了するにはIPv4(IPv6)アドレス化が必要になります」というチェックボックスがあると思うのですが、チェックしなくてもチェックしてもどちらでも良さそうです。
また注意として有線接続1のEthernet(これもまたIPv4の左にある)で「Device」の欄がコントロールパネルのネットワークインターフェース>MACアドレスで接続先がインターネットとなっているものになっているか確認してください。自分はこれが違うMACアドレスで最初インターネットがつながらなかったです。

インストールの設定

デスクトップ画面の左上にUbuntu16.04LTSのインストールというアイコンがあるのでそれをクリックしましょう。ここからの流れは
1. 「日本語を選択して続ける」をクリック
2. 「グラフィック、Wi-...」をチェックして続けるをクリック
3. 「ディスクを削除してUbuntuをインストール」をチェックしてインストールをクリックする
4. ディスクに変更を書き込みますか??というアラートが出てきても続けるをクリック
5. どこに住んでいるかで「Tokyo」を選択して続けるをクリック
6. キーボードレイアウトは「日本語-日本語」を選択して続けるをクリック
7. 名前・コンピュータの名前・パスワードを入力して続けるをクリック
自分の好きな名称でいいです。「ログイン時にパスワードを要求する」だけチェックを自分は入れましたがここはお好みで変えていいです。
この後インストールが始まります。ファイルを取得していく間は待ちましょう。(Ubuntuの素晴らしい機能紹介があるので見ながらでも待ちましょう。数十分程度かかります。)

インストール終了後

インストールが完了した後アラートが出てくるのですが少し無視します。ブラウザのコントロールパネルに戻ってください。すると、サーバーが稼働中になっているのがわかると思います。
1. 「OSインストール」から「ISOイメージインストール」を選ぶ
2. 「VirtlO」を無効にして、設定内容を確認をクリック
3. インストールではなく「修正する」をクリック
4. 先ほど出てきたアラートに戻って今すぐ再起動をするを選択
5. 再起動した後コンソールを閉じる
途中でplease remove ...と出てくると思いますが、無視してENTERキーを押しましょう。すると最初の画面に戻ると思うのでここでコンソールを閉じてください。
6. 最後にコントロールパネルから強制再起動をクリック

以上によって、これ以降日本語版のUbuntu16.04 LTSがインストールされた状態で起動していることになります。

次回

さくらのVPSにSSHで接続する

参考

さくらのVPSにISOイメージアップロード(sftpコマンド)
【1】さくらVPSにUbuntu16.04LTS日本版remixをインストールし、リモートデスクトップとワードプレスを構築するまでの初期設定