CPUのベンチマーク SPEC CPU2006の見方


CPUのサイジング方法がわからないと言われて
SPECintの見方をまとめ。
これでベンダーから高いサーバを買わされずに済む(といいなあ)

※あくまで一般的です!ベンチを鵜呑みにすると痛い目を見ます!

SPEC CPU2006

SPEC

SPEC(Standard Performance Evaluation Corporation)は、コンピュータの公平で意味のあるベンチマークを作成することを目指して設立された非営利団体です(wikipediaより)

各ベンダーがベンチマークを提供して成り立っています。
素晴らしいですね!

https://www.spec.org/cpu2006/
ここから調べることができます

2つのベンチマーク指標

CPUのベンチマーク指標には大きく分けて2つあります

スピード
ある単位のタスクをどれくらい早く完了できるか

スループット
単位時間あたりにどれだけのタスクを完了できるか

SPEC CPUでは、CPU・メモリアーキテクチャ・コンパイラを複合した性能、と位置づけています。
なので、実際にデータを見てみると各ベンダーのサーバーの情報が細かく載っていると思います。
実際の運用結果に近い、意味のあるベンチマークを目指しているということですね。

2つのテスト

SPEC CPUでは2つのテストがあります。

CINT2006
整数演算により評価するテスト

CFS2006
浮動小数点演算により評価するテスト

整数演算と浮動小数点演算の話は長くなりますが、、、
わかりやすく言うと単純計算か複雑な計算か、ということです。
CPUは独立したユニットを持っているので、
整数演算が得意で浮動小数点演算が苦手、なんてCPUも多々あります。
(昔は整数演算はIntel、浮動小数点演算はAMDなんて言われてましたよね…)

目的に合わせて見るテストを選びましょうってことですね!

私はサーバ屋なんでもっぱらCINTしか見ないです。
CAD?レンダリング?あばばば...

コンパイルの手法

コンパイルの手法が2パターン、公開されています
右上に書いてある、SPECint_base のbaseの部分などですね!

Base metric
すべてのプログラムで同じコンパイルオプションを使用した結果

Peak metric
それぞれのプログラムでコンパイルオプションを適切に変更して、測定した結果

スピードとスループット

シングルタスクとマルチタスクの結果も公開されています

SPEC speed metric
一つのタスクを完了するのにかかった時間を評価した結果

SPEC rate metric
複数のタスクを同時に実行したときのスループットの合計から評価した結果

調べ方

https://www.spec.org/cpu2006/
にアクセスして、
左上のResults Searchか最下部のSearchのリンクをクリック

プルダウンをProcessor(CPU型番)などに変えて、
CPUの型番を入れて(E3-1230とか)検索するだけ!

なんとなくサイジングするとき

「なるはやでヨロ!」みたいなことを言われた時の計算方法
1)現行のCPUのCINT2006 Ratesを確認
2)スレッド数とCINT2006 Ratesが現行以上のものを提案
3)保証はしませんと3回言う