freeeのチーム運営で大事にしていること


メリークリスマス。
freeeで開発本部長をやっている @hiraguri です。
そういえば去年のクリスマスも、子供のプレゼントとadvent calendarのネタに頭を悩ませていました。

そんなせっかくのクリスマスですが、空気を読まずにマネジメントの話をしようと思います。

「freeeのチーム運営で大事にしていること」

この記事は freee Engineers Advent Calendar 2016 の 24 日目の記事になります。
明日で最後ですね。

大事にしていること 4つ

  • 一人にしない
  • 心理的安全性
  • マネジメント不在感
  • 楽しく働く

一人にしない

エンジニアを一人にしないことに、気を配っています。
なぜか。

一人で仕事しても、いいことなんて一つもないですよね。
孤独は敵。万病の元。

  • ナレッジが一人に集中して、スケールできない。
  • 相談相手がいないので、決定に自信がもてない。質が落ちる。
  • 一人でやる気が落ちたら、あとはどんどん落ちていってしまう。
  • フィードバックや気づきが得られにくく、エンジニアとして非連続な成長ができない。
  • なにより寂しい。

とにかく短期的なアウトプットだけが必要な場合は、優秀なエンジニアが一人でやるのも有用かもしれません。
しかし、持続はしません。

freeeでは、社会インフラになるべく、持続性・継続性を重んじているので、特にこの点に気を配っています。

エンジニアを一人にしない。
コストがかかっても、だぶりが発生しても、お互いのプロジェクトを知り、しっかりレビューできる体制を作る。
つらい難題にみんなでとりくみ、リリースしたらみんなで祝う。

そういうのを大事にしています。

心理的安全性

これは、googleの記事を見て、いいなぁと思って実践しています。

グーグルが突きとめた!社員の「生産性」を高める唯一の方法はこうだ

この記事では、以下のように書かれています。

社員一人ひとりが会社で本来の自分を曝け出すことができること、そして、それを受け入れるための「心理的安全性」、つまり他者への心遣いや共感、理解力を醸成することが、間接的にではあるが、チームの生産性を高めることにつながる。

ぼくは、心理的安全性には「発言・行動が受け入れられること」が、とくに重要だと思っています。

  • 人の発言を否定しない。さえぎらない。
  • 特に、ふだん発言しない人、勇気を持って行動した人には、しっかり目と耳を傾け、全力で拾う。
  • 失敗を責めない。共に振り返り、学ぶ。
  • 行動を任せ、責任は取る。

みんなが遠慮なく発言し、高いスピードで意見を衝突させ、議論を積み重ねる。
それが、質の高い解決策を見つけるために、とても重要だと思っています。

マネジメント不在感

freeeでは、メンバー全員が自主的・自律的に考え、決め、行動していく組織を目指しています。
メンバーの足並みが揃う限り、それがもっともスピードが出るし、変化にも強いからです。
(足並みは、価値基準 で担保しています。)

freeeの開発チームには、「マネージャー」という役職の人はいません。

「マネージャー」という名前の人がいると、周りはどうしても無意識にマネジメントを求めてしまい、
特につらいときなど、ついつい自分で考え、解決することを、止めてしまうからです。

以前は 「アジャスター」というロール を置いていたのですが、いまは変化を重ね、 「パイセン」 と呼ばれています。

しかし、パイセンはあくまでも、メンバーの成長と、それによるアウトプットの最大化が、
唯一の使命であり、そのやり方含め、すべてはパイセンとチームに任されています。

いるのか、いないのか、わからない。でも最後はすべての責任をもつ。

この「マネジメント不在感」も、freeeの大きな特徴になっています。

楽しく働く

さいごはこれです。楽しく働くこと。

とてもシンプルで、使い古されたフレーズですが、結局のところここに行き着くと思っています。

「楽しくとは」というのは、なかなか難しい問いですが、
やはり仕事そのものが楽しいと、物事に対して考える時間、深さ、集中、行動、なにもかもが違ってきます。

ここに夢中になれるとなれないとでは、必然的に成果も大きく異なってくるし、
大きな成果は、必ず成功体験となって、次への大きなチャレンジ、成長につながっていきます。

もしいま、楽しくない、夢中になれていない、必死になれていないのなら、
それはもったいないので、ぜひ考えてみてください。

サイボウズの青野社長は、こんなことを言っていました。

  • やりたいこと
  • やれること
  • やるべきこと

モチベーション、やる気が高まるにはこの3つの条件が重なるとすごい高まる。この3つの条件が重なるところを探していくとモチベーションというのはすごい高まります。

サイボウズ青野社長が語る「モチベーションを高める3つの条件」

さいごに

freee Engineers Advent Calendar 2016 を読んでいて、今年はチームの話や、雰囲気が見える記事が多かったように思います。
ぜひ、いろいろ読んでみてください。

チーム自体が、チームを修正・改善し、自律的に、変化に適応していく組織。

それがぼくが目指しているチームの姿であり、
「大事にしていること4つ」は、そのための不可欠な要素だと思っています。


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さぁ、次はいよいよ最終日。
概念氏こと、freee CTO の @yokoji の登場です。おたのしみに!