IQ Botのコミュニティ版が復活!!


IQ Botのコミュニティ版が復活!

AutomationAnywhereのIQ BotがA2019のコミュニティ版に復活しました!

2019年の10月頃にも一度コミュニティ版がリリースされたものの、パフォーマンスが重すぎて実質アクセス不可になっていたり、その後アクセスのボタン自体が無効化されたりという経緯を経て、本日(2020.4.23)待望の復活となりました。

一時はこんな話もありましたが、今は再び通常版のIQ Botも使えるようになっています。な、の、で、す、が!!!
結論から言うと、2020.10.26現在、IQ Botのコミュニティ版は日本語のドキュメントを処理できません。
IQ Botのコミュニティ版は「機能を限定した無償版」ではなく、「次世代版のβを早期リリースしてテクノロジーの知見に富んだユーザーからのフィードバックを得たい」という目的で配布されており、現在のコミュニティ版で使えるIQ Botも次世代エンジン(英語のInvoice限定)になっています。
次世代エンジンは、IQ Botで今必須になっているグループの概念をなくし、マッピングをすべて自動化する計画だそうです。

無料のクラウドで気軽に試せる!

IQ BotはAIを使ったソリューションなので、オンプレで構築するとそれなりのスペックの環境が要ります。
(CRとは別に8Core 32GB RAMのWindows ServerをIQ Bot専用に立てて、DBサーバーも別建て)

気軽に試そうにも、そのあたりのスペックがネックでなかなか……という人も多かったようですが、コミュニティ版はクラウドなので、メールアドレス等を登録して申し込むだけですぐ使えます。

申し込み用のサイトも最近日本語になりました。
https://www.automationanywhere.com/jp/products/enterprise/community-edition

上記のリンクから申し込みをすると、Automation Anywhereから自動送信のメールが届きます。
初回のログインが完了すると、A2019のコントロールルームにアクセスできるようになります。

そのページからIQ Botに入る方法はこちら↓を参照してください。

制約と注意点

コミュニティ版ということで、製品版の機能をフルに使えるわけではありません。
AutomationAnywhereのサイトに記載されている&筆者が試した限りでの制約は以下です。

コミュニティ版の制約

コミュニティ版には、以下の制約があります。

  • 1つのアカウントが同時に保持できるインスタンスは5つまで
  • アップロードできるページ数は、月に100ページまで
  • OCRはABBYY一択 【2021.1.15 訂正】ABBYYの他、Tesseract,Google,Microsoftのエンジンが使えます。Tegakiは使えません。各エンジンの特徴はこちらの記事をご参照ください
  • 使用できるのは学習インスタンスの作成機能のみで、管理機能は使えない
  • カスタムロジックは使用不可 ← 使えるようになってました
  • カスタムドメインはPOSTできない
  • ベンダーの直接のサポートは受けられず、A-people(Automation Anywhereのユーザーコミュニティ)内でのQAのみ対応

コミュニティ版を使用する際の注意点

入口がわかりにくい?

コミュニティ版を申し込みはしたものの、IQ Botにたどり着くまでの入口が見つけられない?!
という質問を何人かからいただいたことがあります。

IQ Botへのたどりつき方を以下の記事に記載していますので参考にしてください。

Tegakiは試せない

制約のところにも書きましたが、IQ BotでTegakiが使えるのはオンプレのみです。
コミュニティ版はクラウドなので、Tegakiは使えません。

IQ Botで使えるOCRとその特徴については、以下の記事に記載していますので参考にしてください。

アップロードする帳票には注意

コミュニティ版はクラウドなので、学習用にアップロードした帳票はインターネットを経由してクラウドのDBに保管されます。
暗号化されて、AutomationAnywhere側からは参照できないようになっているようですが、会社のポリシー等でインターネットに流したり、クラウド保管すること自体がNGの帳票はアップロードしないようにしましょう。

挙動は重い

推奨スペックを満たした環境でオンプレ版を動かしているときの挙動に比べると、コミュニティ版の挙動はかなり遅いです。

  • 「学習インスタンス」のタブから「新規インスタンス」のボタンが活性化するまでに約1分
  • 「新規インスタンス」のボタンを押してからインスタンス作成画面が起動するまでに約1分
    ※ 2021年1月に試し直してみた感触では、上記もかなり改善されてはいます。とはいえやはり、オンプレよりは遅いです。

このあたりはオンプレ版だとほぼ一瞬の動作なので、オンプレに慣れている身からするとちょっとイラっとポイントではあります。

一番CPUを食うはずの、AIを使った書類の分類の処理のところはオンプレと比べても遜色ないスピードでした。

本来は開発者、学生、スモールビジネスに限って無料

申し込みサイト↓には、コミュニティ版を無料で使えるのは開発者、学生、スモールビジネスのみとあります。
https://www.automationanywhere.com/jp/products/enterprise/community-edition
(スモールビジネスの定義はリンク先の下のほうに書いてあります)

ですが、IQ Botの導入を検討している企業の担当者がトライアル的にコミュニティ版を使うのはOKだそうです。
(AutomationAnywhereのプリセールスに聞きました)

ローカライズのバグ?

以下は制約というよりバグのように見えます。

  • 「CSVを抽出」の機能でCSVを作ると、日本語の項目が文字化けする
  • テキスト型の項目に対するValidation PatternのListが日本語だとうまく動かない  (抽出結果とListが一致していても誤りとして検知されてしまう)
  • ラーニングインスタンス名が日本語だとダウンロードがうまく動かない

IQ Botの使い方を気軽に試すには最適!

上述のとおり、様々な制約もあるコミュニティ版ですが、IQ Botを気軽に試すには最適です。
筆者の記事を読んでIQ Botを触ってみたくなった方は、ぜひ試してみてください。
https://www.automationanywhere.com/jp/products/enterprise/community-edition