失敗しないプロジェクト管理:PMBOK 9の知識エリアから1-統合・スコープ管理


スコープ=プロジェクトの範囲と目的/ゴールイメージ

1.全員で確認し認識をあわせること

プロジェクトオーナーも、メンバーも、あたなも同じ認識であることを繰り返し確認しましょう。 重要なのはスコープを変えないことではなくて範囲をしっかりつかまえて、周知すること。目的と関係ないことを“やらない”ことも重要です。 たとえば、プロジェクトを進めていると"マニュアル作って"とか "会社のホームページも変えたい"、とか”やらないこと"を意識てしないとタスクはいくらでも増えていくものなので注意が必要です。本当に”目的"にあっているのか、いまやるべきなのかはよく考えましょう。

2.詳細さよりも網羅性

プロジェクトのゴールに向かってタスクを詳細化することは必ず必要です。このとき詳細さよりも網羅性(MECEの考え方)が重要です。 初期段階で詳細にスコープ決めようという考えは捨てましょう。よくプロジェクトの初期から詳細なWBSを作って、A3用紙で印刷しても数枚におよぶ資料を作ったりするのを見受けられますが他人が理解できない資料作りは無意味です。タスクの洗い出しは大項目、スケジュールはせいぜい週レベル、などみんながついてこられるくらい少しずつ詳細化していきます。

3.計測可能で本質的な目標を設定すること

「計測しないものは改善されない」 この言葉は長年ビジネスの現場でとても実感しています。できれば"予定通りリリースする"、ではなくビジネス上の成功が何かを決めて必ず振り返ることができる目標をたてるのがよいでしょう。プロジェクトの目的は、忘れなさそうで結構忘れるものです。またプロジェクトを進めるに当たり何が大切か、スピードか、品質か、コスト(初期or運用)か何を大切にするかをプロジェクトオーナーから十分ヒアリングして、自らも納得し、全員(要件定義やテストに参加する人などプロジェクトにかかわる人すべて)で確認しましょう。プロジェクトの途中でいろんな意思決定をする場面があります。これはそのときの判断基準になります。