「朝会」といってもどうやら流派が存在するらしいので整理してみた


TL;DR

諸般の都合1により、朝会の方法論を言語化する必要が出てきたため、
まず世の中の人が朝会について何を言っているのか調べてみたら、
どうやら流派みたいなものが存在する事がわかったよ。

これから朝会のスキルを身につけようとする人は、
どの流派が自分にあうか選んでみるといいよ。

参考にした投稿・サイト

朝会にまつわる論点

朝会に関する言説をいろいろ読んでいくと、
以下の7つの論点で意見のバリエーションが見られるよ。

  1. 朝会をやる目的、何を達成したいか
  2. 朝会にどれくらいの時間を使うべきか
  3. 朝会の手法
  4. 朝会での報告内容
  5. 朝会のアンチパターン
  6. 朝会の実施タイミング

逆にどれくらいの規模の案件だと実施するのかという、
実施基準に関する言説は見当たらなかった。
自社では結構議論になるので、重要な論点だと思ったんだけどね。

以下、それぞれ、どういうバリエーションがあったか説明するよ。

1. 目的、何を達成したいか

大きく分けて3つあったよ。

  • 情報共有をするのが目的
  • 問題発見解決をするのが目的
  • 一日のリズムを作るのが目的

朝会でプロジェクトの問題の芽を摘む | Developers.IO
の深澤豪氏の「芽を摘む」のように、問題解決にほとんどの焦点を当てている意見もあれば、
プロジェクトファシリテーション 実践編 朝会ガイド - オブラブ
の 平鍋健児氏、天野勝氏のように、

1. チーム全体が、必要な情報を短い時間で共有すること。
2. 昨日やったことをふりかえり、今日やることを各自が認識・コミットすること。
3. 朝、気持ちよく仕事のスタートを切ること。

と、情報共有とリズムの複数を目的にしている場合も見られるよ。

2. 時間

どういうわけか、みんな15分という数字をベースに、

  • なんとか15分に終わらせろ
  • 多少伸びてもいいけど15分を大きく超えるな

という2パターンあるみたいだよ。

15分という数字には、エンジニアを惹き付けるセクシーな何かがあるのかも知れないね。

でもこれ正直朝会参加メンバー数次第なんじゃないの?という気がするんだけど、
プロジェクトファシリテーション 実践編 朝会ガイド - オブラブ
で、上限15人という記載以外、ほとんどの投稿・サイトで、
人数の想定が書かれていないんだよね。

3. 手法

こんな手法が挙げられていたね。

  • スタンディング
  • 全員参加、全員発言
  • 司会持ち回り
  • 輪になる
  • 大きな声でテンポ良く
  • 付箋に書いて報告

スタンディングは、会議を短くするためによく取られる方法だね。

4. 報告内容

みんな、

  • 連絡事項
  • 進捗、昨日やったこと
  • 今後の予定、今日やること
  • 困っていること、気になること、問題点

を話すことには異論は無いみたいね。

だけど、問題点について、重要なもの限定するべきという人もいるよ。

あるいは、

  • 感謝の言葉
  • ちょっとした雑談

というのを盛り込むことを提案するひともいるよ。

5. アンチパターン

4種類のアンチパターンが指摘されていたよ。

  • 議論する、深掘りする
  • 非難する、尋問する
  • 延期する
  • 司会者のみが話す

短くやるという意味で、「議論、深掘りを避ける」というのは、多くの人が書いていたね。

6. 実施タイミング

4パターンあったよ

  • 夕方
  • いつでもいい

朝が圧倒的に多いね。
リズムを重視する人は、必然的に朝推しになるみたいだね。

考察

流派

どうも目的に応じて、以下の3つの流派に分かれる気がするね。

  • 情報共有派
  • 問題発見・問題解決派
  • リズム派

このうちの2つの両取り派もいるけどね。

そして、情報共有派は、アジャイルのようなみんなの自律性が高い開発を想定されていて、
問題発見・問題解決派は、ウォーターフォールでありがちな強いリーダーが率いる開発を
想定してるようにも見えるよ。

いかなるプロジェクトにおいても、日々問題や課題、想定違いは発生するわけで、
それを解決するのが、強いリーダーなのか、みんなで相談して解決していくのか、
そんなチームの状況によって、朝会の方式にもバリエーションが出るのかも知れないね。

ただし、「短い時間で」というのは、どの流派でも変わらないみたい。
毎日やるから短くしておかないと、開発時間がなくなっちゃうというのが理由なのかな。
そう考えると、朝会の意義というのは、大きな課題を一気に解決していく瞬発力的なものじゃなく、
毎日ちょっとずつコツコツと解決していく持久力的なものなのかも知れないね。

各流派の典型例

共通部分

  • 15分以内、または概ね15分
  • 話す内容は、昨日やったこと、今日やること、課題・心配事項
  • 議論・深掘りはしない⇒すぐ解決しないことは別体でやる
  • 非難しない

情報共有派

  • 大体朝に開催する
  • 司会持ち回り&全員強制発言
  • ちょっとした雑談も話す

問題解決派

  • 朝・昼・夕、開催タイミングはPM次第
  • 問題が多いときは朝夕2回
  • 司会はPM
  • 昨日やったこと、今日やることは、成果物ベースで報告する
  • 遅延がある場合はその理由も報告する

リズム派

  • 必ず朝に開催する
  • 9時とか10時とか決まった時間に開催
  • 毎回同じ場所で開催
  • 延期は極力しない
  • 司会は持ち回り&全員強制発言
  • 大きな声でテンポ良く

後書き

プロジェクトマネジメントって、つまるところ融通無碍みたいなところがあるので、
状況によって朝会の方法を適宜変化させてもいいのかも(小並感)

問題解決が優先されるときは、問題解決派で、平和なときはリズム派みたいな。


  1. 人手不足の昨今、自分が所属する会社で後進育成の速度と質向上の必要がでてきたため。