[書評] Watson関連本 [人工知能]


AI・人工知能・ディープラーニングという言葉が流行りだして2年くらいたってきましたが、ちょっと前に投稿した「オフィスのエアコンとSlackを連携させた話し」でも使ったWatson関連の本「ワトソンで体験する人工知能」「はじめてのWatson」「Bluemix クラウド開発入門」の書評を書きたいと思います。

ワトソンで体験する人工知能

こちらの本は、人工知能とはなんぞやというところ説明から入ってくれます。本も技術書の横書きではなくて縦書きです。
どこかの書評で「エンジニアでなく、営業やプランナーなど幅広く読んでもらいたい」という感じで書かれていたのですが、そのとおりでどんなものかを知るという点に主体を置いている印象でした。

まず最初に第三次人工知能ブームが起こっている説明からはじまり、世界のIT企業が取り組んでいることの紹介や、第一次、第二次人工知能ブームはどんな内容だったのかという歴史的な流れも紹介してくれます。

そもそも人工知能ってなんなの?っていう曖昧なところを説明してくれるので、はじめに入れておく知識としてはよいかもしれません。今すぐできることと、今すぐできないこと、小難しい話しまで色々載っています。

中盤から人工知能を使う方法が書かれています。
TensorFlowに触れていたりMachineLearningなど各社が提供するサービスを紹介されており色々な方面からの切り口がありました。
最後の方ではWatsonを使ってみる方法も書かれているので、まずはちょっと触ってみたいという部分もクリアできると思います。画像の分類器ってこんなに簡単に作れるんだ!って思いました。

ただ技術者視点でいうと触る部分は簡単な部分なので前提知識や歴史を知るといった部分になるかなと思います。

はじめてのWatson

こちらは先程の本よりも前にでており2年経っていますが、その時ではWastonを使ってみるにはちょうどよいものでした。(むしろこれしかなくてとても貴重)
今となってはBluemixが進化しているので記載情報と差がある部分もあると思いますがその時はとても参考になりました。Wastonをまず使ってみるという敷居を下げてくれた良書です。

Wastonをさわって感じたことは、AWSやGCP、Azureで提供されている人工知能系サービスとも共通する部分も多くお互いに参考にしているのだろうなと感じたことです。
できることは似ていたり、用語がそっくりだったりと一回勉強すると他のサービスもわかりだしたりします。
WastonをさわったことでAmazon EchoでAlexaスキルを作る際にイメージがよりつきやすくなりました。
逆にAlexaスキルを作ったことがあればWatsonのAssistantが使い方がわかったりするかなと思います。

できることとして画像認識やBotの作り方なども載っているので何かを作ってみるというのにちょうどよかったです。NodeRedなどBluemixの便利サービスの紹介もあってそのへんも楽しかったです。

今は改訂版があるようなので今でも参考になると思います。

Bluemix クラウド開発入門

こちらはタイトルからもわかるようにWastonだけでなくBluemix全体が記載されています。
そもそもBluemixがどんなサービスかもよくわかっていなかったのでどんなことができるのかというのがわかってよかったです。AWSやGCPでできるようなことももちろんできたりするんだということがわかったり。

RespberryPiとWaton IoT Platformの連携なんかも載っていたりするのでIoT関連でも少し参考になるかもしれません。サンプルも載っているので何か作ったりする参考にもなると思います。

Watson関連でいうと、Lineと連携したボットを作る箇所が載っています。
この本ではNode-Redを使ってLineボットを作ることが載っているのですが、かなり手軽にできるので驚きでした。

ここを参考に一度Lineボットを作った後、Node-Red部分をAWSに、Lineボット部分をSlackにして、エアコンを操作できるようにしようと思い付きました。


3冊ともWatsonを使ってみるはじめの一歩としてとても役に立ってくれたのがよかったです。

本を読み実際にWatsonを使ってどんどん触れていくことで「人工知能って分類するために利用しているんだな。」というのが感覚としてわかってきました。

自然言語処理も何を言っているのかという分類。
画像認識も何が写っているのかという分類。
音声もなんと言っているのかを分類。
機械学習などはその分類をするために教え込むみたいな。

もっと難しいことが色々あると思うのですが、小難しく言わなければ”すごい分類”なんだと思っていますw

自分では人工知能のエンジン部分を作ったりはできないですが、こういったサービスを使うことでより身近に簡単になるということがわかりました。
興味を持ってから2年くらい立ちましたが、まわりではまだ興味を持っている人も少なく発展中なのかなという印象は拭えません。しかしながらかなり面白く色々なことができそうという感触はあります。
どちらにしても何ができるのかということを把握した上で、使うための企画力が必要だなと思っています。

Slackとオフィスのエアコンを連携させたことが、かなり便利に使えているので、Watsonに限らず今後も色々な場面でこのようなサービスを使っていきたいです。

次はカメラ画像を簡単にAWS S3とかにアップさせて画像認識させたいなと思っています。
そうすればできることが飛躍的に広がりそう!