はじめに

この記事は
Every company will use blockchain by 2027
を翻訳したものです。

そもそもなぜブロックチェーンがこれほど注目されているのか、過大評価ではないのだろうか、と少し懐疑的な部分があったのですが、いくつかの記事を読んでいく内にブロックチェーンの可能性に関して理解が深まっていきました。

その中でも、2018/10/08　現在でMediumで　12.2K Claps 獲得していた上記の記事を翻訳してみました。

翻訳に際して、元々の主張からズレないよう意訳しております。
ミス等あれば指摘頂けると幸いです。m(_ _)m

2027年までに、全ての企業はブロックチェーン技術を導入することとなるだろう。

Bitcoinを発明したSatoshi Nakamoto氏は、Bitcoinによりお金をどのように分散させることができるかについて説明した、8ページにわたる研究論文を執筆し、銀行などの信託機関が終わることを示しました。
しかし、当時その論文がもつポテンシャルを理解していた人はあまりいませんでした。

その論文では、お金をどのようにコントロールしていくかだけではなく、お互いが安全に協力していくための新しい方法を提案していました。

ブロックチェーンの可能性を否定し、そんなものに乗るなと行ってくる人に出会ったかもしれません。私のアドバイス：あまり注意を払わないでください。

非中央集権化された未来の世界に適応しない企業は、すぐに取り残されます。
この記事では、今から10年以内にブロックチェーンがあなたの会社でも使われるようになる5つの異なるパターンについて説明します。
まずは基本的なことから始めましょう
：ブロックチェーンとは？

簡単に言えば、ブロックチェーンはデータベースです。これは、多様なデータであり、絶えず増え続けるデータベースで、ある特徴を持っています。

１：データがデータベースに格納されると、変更または削除することはできません。ブロックチェーン上のすべてのレコードは、永久不滅です。

２：データベースを管理する特定の個人または組織はありません。数千人もの個々人が管理し、誰もがデータベースのコピーを持っています。

複数の人が他の人と同期してデータベースのコピーを保持する方法とは？？
次のように考えてみましょう。

あるネットワークがある、そこに10人の人がいます。
空のフォルダが１つあり、個々人は１つの空のページを保持しています。
誰かがネットワーク上で何か重要なこと（お金を移転するなど）したときは、ネットワーク内の全員に通知します。

ページがいっぱいになるまで、個々人は自分のページに通知された内容をメモしていきます。ページが一杯になったら、ページの内容を数学的なパズルを解くことによってページに封をしていきます。ここで数学的なパズルを解くことは、全員のページが同じ内容であり、決して変更できないことを保証することになります。パズルを最初に解いた人（ページに封をした人）は、報酬として仮想通貨をもらうことができます。

ページに封がされると、フォルダに追加されます。そして新しいページが用意され、このプロセスが永遠に続きます。

重要なレコード（トランザクション）を含むこれらのページ（ブロック）がフォルダ（チェーン）に追加され、データベース（ブロックチェーン）が形成されていきます。

詳細版については、コチラ

Blockchain技術は銀行業務から会計業務、エンターテイメント業界に至るまで、さまざまな業界で活用できます。

以下では、ブロックチェーンがあなたの会社に影響を与える5つの異なる方法について説明します。

1）契約

「契約が締結されるまで、何も本物ではない」
- Glenn Danzig

「ビジネスをしていない」ビジネスとは何を呼びますか？
ブロックチェーンは、組織の互いの関わり方に大きな影響を与えます。ビジネスを行うということは、他人と取引して、単独では不可能なことを楽に実現することを意味します。このような取り決めでは、2つの組織は互いに信頼できると確信する必要があります。

2017年現在、この信頼関係は、契約条件を記載した一連のページまたは契約書によって提供されます。当事者が契約書に記載されている約束を遵守していない場合、法律によって強制することができますが、これはお金と時間がかかる可能性があります。だから、多くの場合、契約の違反で裁判所に行くことは割りに合わない。

ブロックチェーン技術を使用して、こういった契約の多くはスマートコントラクトに置き換えることができます。従来の契約とは異なり、スマートコントラクトはコードによって作られ、ブロックチェーンネットワーク上で実行されます。スマートコントラクトの美しさは、デプロイ後に変更することができないことです。（これにより、取引においてどちらかが自分の役目を放棄するなんてことは起きません）

ブロックチェーン上のコードで書かれたスマートコントラクトは、実行された後は完全に変更できない契約となるのです。

たとえば、あなたがバンドに入っていて、あなたの音楽を誰かに売りたい、つまりオーディオファイルを転送する必要があるとします。その際、購入者がファイル受け取った後、お金を確実に支払うことが保証されるでしょうか？
また、もし前払い形式なら、購入者はあなたがオーディオファイルを送信しないかもしれないと思い、懐疑的になるかもしれません。スマートコントラクトは、購入者がお金を支払うと、オーディオファイルがすぐに購入者に送られることを保証します。デプロイされれば誰も契約の実行を停止することはできません。故に、両方の当事者がコードを信用できるのです。

2）支払い💸

「誰もあなたを気にしていない思うなら、支払いを２回見逃してみてください。」
- スティーブン・ライト

あなたのビジネスが各国間の決済取引を必要とする場合は、ブロックチェーンが役立ちます。ブロックチェーンがいつかお金に置き換わることは約束されている。これはもちろん、数十年ではないにしても、何年もかかるような抜本的なシフトを伴うものではあります。しかし、今日でさえブロックチェーンを使って、数分で世界中にお金を送金することができます。

非中央集権型のお金のメリットの1つは、支払いを銀行などの仲介者（支払いプロセスを伸ばすもの）なしに直接やりとりできることです。故に、ブロックチェーン技術を採用したビジネスにおいて、国境を越えた送金は間違いなく新たなビジネス領域となるでしょう。

3）採用

"我々はロボットの世話人になるつもりだ。次の世代の仕事がそうなるだろう」
- グレイスコット

専門家は、ロボットがいつか私たちの仕事を担うようになる予測しています。しかし、その日が来るまでは、CEO達は会社をうまくやっていく為に雇用していくことが必要です。

しかし、ロボットとは異なり、人間はトレードマークや評判を表すものをを持っていません。だからあなたの会社のために適切な従業員を見つけることは大変な作業です。

もし、新入社員の能力に関する情報が公開されたらどうなるでしょうか？
前述したように、ブロックチェーンは、高速で安価で信頼不要な（信頼性を確保するために別の人間を信頼する必要がない）手続きを実現できます。過去の雇用者達によって蓄積された今までのキャリアのフィードバック（評価）を労働者達は保有するようになる。これにより、新しい雇用主はこの過去の経歴をすばやく確認することができ、この人物が職場に適しているかどうかを判断することができます。

新しい雇用者には十分便利な仕組みですが、誤った情報が含まれているとどうなるでしょう？
前の上司が憎しみ、恐ろしい人だったとしましょう。あなたは悪い評判を受け、永遠に悩まされてしまうのでしょうか？

これが起こらないようにするには、このシステムは双方向のものでなければなりません。従業員は雇用者を評価し、必要に応じて、雇用者を評価することもできるようにします。そうすることで、評判の悪い雇用主からの悪い評価はの信用度は低下します。

4）クラウドストレージ

"すべてのクラウドの後ろに別のクラウドがあります。"
- ジュディガーランド

もしあなたがビジネスをしているなら、おそらくクラウドに会社のデータを格納しているでしょう。クラウドサービスプロバイダーBCSGによる最近の報告によると、クラウドを利用する中小企業はますます増加しているという。

ブロックチェーンは、クラウドストレージの分散化に大きな役割を果たしています。単一の集中化されたサーバーにファイルを格納する代わりに、世界中の何千ものデバイスにファイルを保存することができます。

仕組みはこうです：
アップロードするすべてのファイルは、いくつかの小さなチャンクに分割され、これらのチャンクはそれぞれネットワーク内の複数のデバイスに保存されます。特定のデバイスに格納されている特定のチャンクがブロックチェーンに記録されます。そのファイルを取得する必要がある場合、システムはブロックチェーン上の情報に基づいてファイルを組み立て直します。

データは、クラウドストレージよりも分散ストレージでさらに安全になります。集中化されたクラウドストレージはファイルを複数のバックアップに保存しますが、分散ストレージはデータをより多くのデバイスに保持するため、信頼性が向上します。

また、集中化されたシステムでは、システムの強さは1つの企業のサーバーがどれくらい安全かに依存します。分散ネットワークを使用すると、完全なファイルを含むデバイスは1つだけではなくなるので、ハッカーがデータを取得することは事実上不可能です。

5）階層化が少なくなるとことで、より良いガバナンスへ👨🏻🔧

企業は、権力が少数の手に限られていない環境で繁栄しますが、これはしばしば組織の構造化を招く。

非効率的に大勢の人をうまくまとめようした結果、今日のような権力構造になってるのです。 Blockchain自体は新しい技術ではなく、数十年前から存在していた技術の組み合わせに過ぎません。P2Pネットワークと暗号化技術です。
ブロックチェーンの上にスマートコントラクトの組み合わせを使用することで、コミュニティは階層のないガバナンスを持つことができます。あなたのビジネスはまもなく官僚制がなくなり、組織全体に影響を与える主要な決定はすべて、ブロックチェーン上で実行される透明な投票プロセスを通じて行われる可能性が非常に高いでしょう。

すべての提案は誰でも投票できるスマートコントラクトという形式で提示されます。企業定款で定められた基準を満たしていれば、その提案は承認され、措置を講じることができます。

ブロックチェーンが来るぞ...

ブロックチェーンの可能性は無限大です。
ビジネスにおけるブロックチェーンの潜在的な可能性を特徴付けるなら、それは、他人同士が協力関係になる手段としてのブロックチェーンなのではないかとか考えています。従業員、パートナー、サプライチェーン、または他のものであっても、ブロックチェーンはすぐに浸透していくでしょう。