初心者がターミナルコマンドを早く覚えるコツ


はじめに

プログラミングを始めると必ずといって良いほど使われるのは「ターミナル」です。

IT業界に縁がなかった人が初めて使うと戸惑う人も多いのではないでしょうか?

筆者も仕事で初めて「ターミナル」を使用した時は「何これ?」・「どうやって使うの?」・「どうしてわざわざターミナルを使うの?」といった疑問に苛まれました。

仕事を通じて段々と理解していきましたが、学習するのに効果的だった方法があったのでまとめていきたいと思います。

基本コマンド

初心者が覚えておくと便利なコマンドは下記のものです。

コマンド 解説
cd ディレクトリを移動する。
pwd 現在いるディレクトリまでのパスを表示する。
ls 現在いるディレクトの中身を表示する。
cat 指定したファイルの中身を表示する。
mv ファイルの移動やファイル名の変更をする。
cp ファイルのコピーを作成する。
mkdir ディレクトリを作成する。
touch ファイルを作成する。
rmdir ディレクトリを削除する。
rm ファイルを削除する。
history コマンドの使用履歴を表示する。

覚え方① 構造を視覚的に理解する

学習して行くと皆さん、コマンドの意味を知ることは容易だと思います。
しかし、実際にどのような動きをするのかの理解をするのは、最初は躓きやすいポイントだと思います。

理由は大きく分けて下記の二点といったものがあると思います。

  • 仮想空間で処理をするターミナルを今まで使ったことがないからどんな動きをするか分からない。
  • 目で見える物理空間での処理との関連付けができない。

筆者も最初は躓いて中々難しいなと悩みました。
なので、普段操作している目に見える物理空間とターミナルでの仮想環境との動きを連動して覚えることにしました。

①Finderで対象のファイルを開く。

②ターミナルで行う処理を対象ファイルで物理的に操作したらどうなるかやってみる。

③ターミナルで同じ処理をコマンドを使ってやってみる。

上記のステップを踏むだけで既存の認識と新しい操作での結びつきができ、理解しやすかったです。

覚え方② 繰り返し使ってみる

使い方が理解できたら、繰り返し使うと良いです。
しかし、ただ繰り返しつくのではなく下記の点に注意することでより学習と理解の幅が広がります。

  • 一つの使用目的だけではなく、他にはどのような使い方があるかを調べる。
  • 応用を学んだら、基礎のコマンドの用途がどのように変化したのか考える。
  • なるべく、学んでから日にちを空けずに繰り返し学習をする。

ただ繰り返すだけでは理解力も深まりませんし、知識の幅も広がりません。
それに人間は時間が経つと忘れてしまう生き物です。

そういった側面とどう付き合うのかということも、日々の学習には必要な要素となってきます。

考え方の例:
① lsのコマンドはディレクトリの中身を表示するんだ!
②(使ってみる。)
③ ディレクトリの中身が表示できた!
④ あれ?でもここには表示されていないディレクトリやファイルもあるなぁ…。
⑤(調べる。)
⑥ 「ls -a」で隠しディレクトリやファイルを表示できるんだ!
⑦(使ってみる。)

覚え方③ 自分で問題を作ってみる

問題ばかり解いたり、繰り返しコマンドを試して行くことで理解力は上がりますが、より効果的な方法があります。
それは自身で問題を作ってみるというものです。

なぜ、この方法をおすすめするのかというと問題を作るには

  • 問題に関する知識が必要。
  • 問題の意図を問題文として他者に説明する必要がある。
  • 回答とその詳細を説明するには問題に関する内容を理解しておく必要がある。
  • 問題に関する質問が来たときに予め答えられるようにする。

などといった学習に関する総決算のようなことができるからです。

それに加えて、自身で作った問題を他者に解かせることで、「自分が作った問題は簡単だったか?簡単なのであればもうしこし難しい問題を作ってみよう!」などといったステップアップや「問題が分かりづらいのであれば他者に伝わるような表現はどんなものか?」と伝え方を振り返る機会にもなります。

このように自分が理解をしていることを相手に伝えることで問題に関する知識だけではなく、知識の補填や伝え方などの改善点の模索がより簡単にできるからです。

作り方の例:
① 「mkdir」と「touch」はそれぞれ、ディレクトリとファイルを作るときに使うコマンドだ。
② 実際に指定された箇所に指定されたディレクトリとファイルが作れるようにしよう。
③ 「例題:〇〇/〇〇の中に新たにhogehogeというディレクトリを作成をして、その中にpiyopiyoというファイルを作成して下さい。」
④ (実際に自分で作成する。)
⑤ 作成はできた、ただし回答者が間違った場所にディレクトリやファイルを作ってしまった場合、削除できるようにrmdirとrmの使い方も説明できるようにしよう。

上記のように考えてみると簡単に自身で問題を作れるようになるので、一度試してみて下さい。

おわりに

ターミナルのコマンドの意味は調べればいくらでも、検索結果として出てきます。
しかし、覚え方や理解の仕方までは中々目が届きにくいものです。

今回紹介したやり方は筆者が実際に試して効果があったものになりますので、他の方の学習の参考になれば幸いです。