UXデザイナーと連携する際に考慮したい事項


1ピクセルのデザインにこだわるUXデザイナーとの連携で、いろいろ苦労した経験からの知見を簡易的にまとめます

ピクセル単位での調整を可能にする

エンジニアが、都度、確認できるデザインスペックが必要
XD、Sketch、Prott、Abstractなど、ピクセル単位で確認でき、素材を書き出せるツール・サービスを使う

要件定義書

最初、エクセルやスプレッドシートを使っていたが、エンジニアは更新しやすいものの、デザイナーや企画者は使いづらい
さらに、デザインスペックを別で用意する必要がある
→ XDで要件定義を作成してもらい、デザインスペックも同時に作成&確認できるようにした

ワイヤーフレーム

要件定義からデザインを起こすまでのステップで、デザイナーがどのレベルまでデザインに落とし込めばいいか分からない
→ アプリエンジニアは、要件とデザインの両方がないと、実現可能かを判断できないケースが多いので、ある程度のデザインは必要だが、完成版を見せられると、その時点で判断不能に陥ることが多いので、ワイヤーフレームレベルのデザインで十分。
デザイナーとエンジニアで話し合うステップが必要なので、ワイヤーフレームレベルのデザインで一旦、エンジニアに共有する

デザインスペックの指示通りに、修正は結構な手間がかかる

デザイナーがXcodeを使えるようにして、文字サイズやフォント、ピクセル単位での修正は、デザイナーにやってもらう

デザイナーから受け取った素材を、リネームする手間がかかる

スプレッドシートで、素材依頼シートを作って、名前を指定して書き出してもらう
※あまりいい運用じゃなかったので、もっといい方法を考えた方がいい

ピクセル単位で調整していると同じような素材が増え、アプリサイズが肥大化する

共通で使う素材は、命名規則で判別しやすいようにする。common_XXXXX など
デザイナーがエンジニアに渡す際に、共通で使う素材かどうかを伝えてもらえると助かります。

カラーが細かくなり、どのカラーを使えばいいか、迷ってしまう

基本は、デザインスペック通りだが、間違えてるのではと思う箇所が出がちなので、大まかに、テキスト用のカラーとか、テーマカラーとかを決めて、間違いに気づけるように

iOSのTips
- 行間は、TextFieldだと行間指定できないので、UILabelかTextViewに変更する必要がある
- フォントを、システムフォントじゃなくて、ヒラギノに明示的に設定する
AndroidのTips
- Android は、dpで指定 (端末のフォントサイズ設定に対応する場合は、spがいいが、フォントサイズ対応すると、レイアウト崩れを考慮しないといけないので、逆にdp指定で対応させない)

デザインのベースにする解像度の決め方

各プラットフォームでの端末シェアを考慮

【2019最新】スマホ・タブレットの解像度一覧表(画面サイズの割合)
https://webdesign-abc.com/tech/resolution-list/

【2019年】最新のディスプレイ・モニター解像度シェアが知りたい!
https://web-knight.net/display-resolution/

「iPhone6/7/8」で解像度は「375 * 667」
「Android XPERIA」。解像度は「360 x 640」
が無難

デザイナーにお願いしたいこと

Atomic Design を考慮して、パーツ・コンポーネント単位で定義してほしい→

これが出来ると、開発でもコンポーネント化しやすい
[参考]
Atomic Design を分かったつもりになる
https://design.dena.com/design/atomic-design-%E3%82%92%E5%88%86%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%A4%E3%82%82%E3%82%8A%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B/

AppleのHIGを隅々まで熟読してほしい

Human Interface Guidelines
https://developer.apple.com/design/human-interface-guidelines/
HIGから学ぶ、3つのナビゲーションとそのあるべき姿とは
https://note.com/ta0o_o0821/n/n140cd75cc023

HIGを理解したあと、iOSとAndroidアプリの違いや、マテリアルデザインを熟読

マテリアル デザインでアプリの魅力を高める
https://developer.android.com/distribute/best-practices/develop/use-material-design?hl=JA
ただ、個人的には、マテリアルデザインのリファレンスは、より具体的な実装方法のマニュアル的な部分が多く記事も多いので、熟読するというより、マテリアルデザインがどういうもので、どんな事ができるかを把握してほしいという感じ
Human Interface Guidelines は概念的な内容で、マテリアルデザインはデザイン手法のマニュアルといった感じ

その他

iOSとAndroidのUIの違い
https://nogson2.hatenablog.com/entry/2018/11/16/123256

iOS、Androidの解像度について(iOSはpt / Androidはdp)
https://qiita.com/eKushida/items/ff1ecaacdb54ce7f9f5c

エンジニアもデザインのことを知る必要がある

【これからのスキル】デザイナーとエンジニアの境界線がどんどん無くなる
https://blog.btrax.com/jp/designer-engineer/
優れたプロダクト開発のために。エンジニアがデザインを学ぶ時のおすすめ本
https://goodpatch.com/blog/designbooks-for-developer/