ネットワークデバイス


NIC Network Interface Card

ネットワークに接続するためのカードのような形をした機器のこと。LANカードとも呼ばれます。このNICにはMACアドレスと呼ばれる、どのベンダで製造されたか、何番目のハードウェアかといった一意の番号が割り当てられています。

NICは受け取った電気信号をフレームに変換し、その中に含まれる送信元MACアドレスおよび宛先MACアドレスを読み取り、宛先が自分であれば、フレームヘッダを取り除きネットワーク層のプロトコルに渡します。宛先が自分でない場合はフレームを破棄します。

二重モード (duplex mode)

データを送受信する際の通信方式にはモードが二種類あります。

  • 全二重通信
  • 半二重通信

全二重通信

送信と受信を同時に行うことが可能
データの衝突が発生しない。
データリンク層で動作するスイッチは基本的にすべてこれです。

半二重通信

送信と受信のどちらかしか行うことができない
同時にデータを送信していしまうと衝突が発生します。
物理層で動作するハブは、これなので、CSMA/CD方式で衝突を回避します。

L2スイッチ

L2スイッチはMACアドレステーブルというデータベースを持っていて、接続されている機器のMACアドレスとL2スイッチのポート番号の対応を記録しています。
L2スイッチはフレームヘッダを読み取ることが可能なため、宛先MACアドレスを特定し、必要なポートへフレームの転送を行います。
(ハブという機器がありますが、こちらは電気信号を全てのポートに転送するのでバカハブと呼ばれたりします笑)

コリジョンドメイン

データの衝突が影響する範囲のこと。
ハブは繋がっている全ての機器、L2SWは1対1で衝突が起こる恐れがあります。
スイッチのほうがコリジョンドメインが小さく、データを効率よく転送できると言えます

ブロードキャストドメイン

L2スイッチは受け取ったフレームのMACアドレスを確認し、対象のポートに転送します。
しかし、宛先MACアドレスがMACアドレステーブルに存在しない場合、
フラッディングといって、受信ポートを除く、全てのホストへ転送(ブロードキャスト)します。

したがって、ハブもL2スイッチも繋がっている全ての機器がブロードキャストドメインとなります。

ルータ

ルータはネットワークアドレスとポートを登録したルーティングテーブルというデータベースを持っています。
ホストからパケットを受け取ったルータはルーティングテーブルをもとに宛先にパケットを転送します。
レイヤ3デバイスは宛先の不明なパケットやブロードキャストパケットは転送しません。

マルチレイヤスイッチ

ルータが行っているパケットの転送をより高速に行うことができるのがマルチレイヤスイッチです。
転送が高速でインターフェイスの数が多いことから、データ量、ユーザ数の拡大に適応できます。

まとめ それぞれのデバイスでどこまで見るのか

PC -> ①ハブ -> ②ルータ -> ③ルータ -> ④スイッチ -> PC
としたとき
①何も見ずに全ポートへ転送
②L3ヘッダの宛先IPアドレスを見て 対象のネットワークの接続されているポートへ転送
③L3ヘッダの宛先IPアドレスを見て 対象のネットワークの接続されているポートへ転送
④L2ヘッダの宛先MACアドレスを見て対象のMACアドレスを持つ機器が接続されているポートへ転送