ChatWork から Slackへの移行を提案 アドバイスするための論拠と方法


前提

私はこのような方針に基づき社内のコミニュケーションをリードしていっています。そのための機能比較です。
これはスラックをITスキルがかなり低い人(エクセルの関数を使えない)に対して導入することを念頭に書いております。
チャットワークとスラックの機能比較をして、チャットワークからスラックへ移行したほうがいいと勧める資料はQiitaに存在しなかったので、ここに書きます。

Slackのほうが良い点

主に公開性を高めることによるメリットという観点から説明する。

チャットルームへの招待の簡単さ

スラックは、チャットルームを作る前に@をつけて、対象者や発言し、そこに入れる招待ダイアログをクリックすることで招待することができる。
ChatWorkの場合は、チャットルームに招待し招待された人が承認してから、その人に対してメンションを飛ばすことができるようになる。
したがって、新しくチャットルームを作りたいと思った人が新しいチャットルームを作って招待した人に対して名称を送ることを完了するまでの時間が、新しくチャットルームを作りたいと思った人の行動にのみ左右されるスラックと、そうでは無いChatWorkの違いがある。

この違いが存在すると、チャットルームで公開して行える会話であっても非公開で行ってしまう可能性について違いが出てくる。チャットルームを作成し、招待した人に対してメンションを送る事が完了するまでの時間が短いと、気軽にチャットルームを新しく作りやすくなる。したがって、非公開状態でのメッセージの送信を既存のチャンネルへのメッセージ送信による通知を不必要な人間に対して送りたくないという理由で、個別チャットで送ってしまうという現象を避けることができる。
情報が公開された方が良いと認識しているマネージャーにとっては、公開チャットで行うための障害が少ない方が良い。

ワークスペース

ワークスペースと言う考え方があるので、ワークスペースのオーナーは全てのチャンネルを把握することができる。
チャットワークであると、自分が加入していないチャットルームの存在を他人に知らせてもらわずに検索して知ることができない。したがって、全体を管理する管理者がすべてのチャットルームの存在を知っていることを保証できない。

チャットルームに対して自由に出入りができない。自由に出入りができないと、 チャットルームのメンバー全員に不必要にメンションを飛ばす人間がいた時に、一旦退室しておいて後から必要な時に見に行くためには、チャットルームの管理者が承認しないといけない。

通知

モバイル端末のプッシュ通知にメッセージ本文が表示されるのはスラックだけです。

チャットワークのほうが良い点

会話の1メンションからタスクを作成することができる。

私が、移行につまずいたのはこれです。しかし、タスクを個人ごとに管理していると、タスクの進捗状況を全員で管理し忘れていることをお互いにリマインドし合うということができないので、それができるタスク管理ツールを別に用意して使ったほうが良いと判断しました。(自分はカンバンツールを導入しております)
全体でリマインドし合うことがないのであれば、チャットワークのこの機能は非常に便利なため、移行が難しいでしょう。
スラックにも、/remindとタイプすることで、タスクを追加する機能がありますが、非エンジニアにとってはこのコマンドを覚えるのが大変なために、移行するのが難しいと反論されることがあります。そのためにも、個人ごとにタスクを管理すると忘れやすいと言う理由を挙げて、他のタスク管理ツールとスラックの連携機能でカバーするようにしたいです。

コラボレーション

スラックは有料プランでないと、外部の人が社内のパブリックなチャンネルをすべて見られるようになってしまいます。しかし、協力者に対しても、情報開示をするという点で、このほうが良い場合もあるでしょう。
また、チャットワークでは、チャンネルごとにワークスペースを持っているのと同じなので、無料プランでも、外部の人と連携しやすいです。
時々しか関わらない外部の人が居て、その人の支払の管理までやっていられないという場合は、チャットワークでも良いのかもしれません。しかし、チャットワークで無料で加入できるチャンネル数に制限がついてからは、このメリットはかなり減りました。

料金について

Slackはチャットワークよりも有料プランの一人当たりの料金が高いですが、チャットワークはチャンネル数に応じて、どのような使い方であっても課金しなければいけないのに対して、スラックは外部アプリとの連携数さえ少なければ、課金をしなくても実際の業務で使っていけます。
Slackは課金しないと、過去の履歴を検索ができなくなってしまいますが、それはかえって必要な情報をドキュメントにまとめる習慣をつけることにもなります。チャットワークだとどんなに古い履歴であっても検索することができますので、チャットを見ればわかるからドキュメントにまとめないと言う悪い習慣が治りません。

結論

以上のような理由から Slackを推奨します。
いろいろなライブラリが接続する先として、Slackが標準になっているので、そちらにしていただいたほうがとてもありがたいです。