仕事を爽やかにスタートさせるバッチファイル


はじめに

毎朝、Outlookを立ち上げて〜、OneNote立ち上げて〜、勤休システムをWebブラウザで開いて〜、なんてことを繰り返していたので、少しでも効率化しようと思ってバッチファイルを作成しました。

ちょっと調べるだけで、意外と簡単にできました。よかったら参考にしてください。

完成版のバッチファイル

@echo off

set TARGET_OUTLOOK="C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\root\Office16\OUTLOOK.EXE"
set TARGET_ONENOTE="C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\root\Office16\ONENOTE.EXE"
set TARGET_OFFICEHP="https://www.office.com"
set TARGET_INTRAHP="勤怠システムURL"
set TARGET_FILE="ファイルパス"
set TARGET_FILEPY="C:\Users\XXXX\Documents\Python"


start "" "%TARGET_OUTLOOK%"
start "" "%TARGET_ONENOTE%"
start "" "%TARGET_OFFICEHP%"
start "" "%TARGET_INTRAHP%"
start "" "%TARGET_FILE%"
start "" "%TARGET_FILEPY%"
start "Anaconda Prompt - jupyter notebook" C:\Users\XXXX\AppData\Local\Continuum\anaconda3\Scripts\activate.bat C:\Users\XXXX\AppData\Local\Continuum\anaconda3
start "Nodejs Prompt" cd C:\Users\XXXX\Documents\Nodes

やっている内容は、以下の通り。

  • Outlookの起動
  • OneNoteの起動
  • Office365のスタート画面を表示
  • 社内勤怠システムの画面を表示
  • 作業用フォルダを表示
  • Python作業用フォルダを表示
  • Anacondaプロンプトを起動
  • Nodejs用コマンドプロンプトを起動

変数の設定

バッチファイルでは、変数の設定に「set」を使います。

set 変数名 = 変数の値

変数の値を参照するには、「%変数名%」で確認できます。

echo %変数名%

今回のバッチファイルでは、必要なフォルダパスなどの情報をこれらの変数に入れて使いました。

アプリケーションの呼び出し

startコマンドを使うと、他のバッチファイルやアプリケーションを呼び出すことができます。

start ["タイトル"] [オプション] [アプリケーション/バッチファイル名]

タイトル部分には、ウィンドウのタイトルを指定することができます。

オプション部分には、以下のようなオプションを指定することができます。

  • /min : ウィンドウを最小化状態で起動する
  • /max : ウィンドウを最大化状態で起動する

ちなみに似たコマンドに「call」というものもありますが、主な違いは呼び出したアプリケーションの終了を待つか待たないかです。

  • start : 呼び出したアプリケーションの起動終了を待たない
  • call : 呼び出したアプリケーションの起動終了を待つ

今回のバッチファイルの内容は、特に前後関係がないので、startを使うことにしました。

Outlookの起動

Outlookを起動しているのは、以下の記述部分です。

set TARGET_OUTLOOK=C:\Program Files (x86)\Microsoft Office\root\Office16\OUTLOOK.EXE
(中略)
start "" "%TARGET_OUTLOOK%"

Outlookのexeファイルが置かれている場所を変数に設定し、その後、startコマンドで起動します。

exeファイルは、環境やバージョンで異なると思いますので、自分の環境に合わせて変更してください。

OneNoteも同じ要領で起動できます。

Webブラウザを起動

Webのブラウザを起動してるのは、以下の記述部分です。

set TARGET_OFFICEHP="https://www.office.com"
(中略)
start "" "%TARGET_OFFICEHP%"

先ほどは、startコマンドでOfficeのexeファイルを指定していましたが、Webブラウザを表示したい場合は、その部分を開きたいWebページのURLにすればOK!

startコマンドでは、自動的に起動に使用するアプリケーションを判定してくれるので、URLを指定するだけでWebブラウザを立ち上げてくれるんですね。

さすがです。

フォルダのエクスプローラを起動

フォルダのエクスプローラを起動しているのは、以下の記述部分です。

set TARGET_FILE="ファイルパス"
(中略)
start "" "%TARGET_FILE%"

エクスプローラを開きたい場合は、開きたいファイルパスを指定するだけ。簡単です。

コマンドプロンプトを起動

最後にコマンドプロンプトの起動方法です。

私の作成したバッチファイルでは、以下の部分でコマンドプロンプトの起動を行なっています。

start "Nodejs Prompt" cd C:\Users\XXXX\Documents\Nodes

コマンドプロンプトを起動した後、いつもNode.jsのお勉強用に使用しているフォルダへcdコマンドで移動しています。

コマンドプロンプトのタイトルは、「Nodejs Prompt」と表示されます。

まとめ

使用したコマンドは、「set」「start」くらい。これだけで、朝の日課がかなり楽になりました。特に、勤怠システムのページが毎回自動で開くので、勤怠の入力忘れが激減しました。

バッチファイルはあまり最近は人気がないような気がしますが、ダブルクリックで簡単に誰でも使える、という点はやっぱり大きい。

日々のちょっとした作業の効率化には、欠かせない存在なのでは?