【0】UbuntuにAnacondaで構築するTensorFlow-GPU環境構築


ゴール

Ubuntu Desktop/Serverをインストールした所から、TensorFlowによるGPU計算ができる環境をAnacondaで構築する。

対象者

Linuxに不慣れでAnaconda等の仮想環境もよくわからないという深層学習エンジニア

機材

OS: Ubuntu 18.04LTS Desktop/Server

この記事のモチベーション

 私自身、Ubuntu Serverにおいて深層学習(Deep Learning)を行いたく、TensorFlowのGPU版を動かすための環境構築を行いましたが、情報を集めることや注意するポイントの多さに圧倒されました。したがって自身の備忘録のため、また、同じ志を持つ人たちに向けてまとまった情報を提供することで、様々なページの往復や順番の違いなどで知識をつなぎ合わせる苦しみを減らせればと考えたため、知識や反省点を環境構築の過程の中で説明したドキュメントを作成しました。

ドキュメントの構成

環境構築を4つの条件に分けました。
煩雑にならないように一つの条件に対して一つの記事で説明します。
この章を含めてドキュメントは全5部構成です(Jupyter Notebookについても続編で書くかもしれません)。

環境構築のための4つの条件について説明します。TensorFlowのGPU版(TensorFlow-GPU)を動かすために上から順にクリアしていきます。
1. Deep Learningを行う計算力(compute capability)のある比較的新しいGPU(nVidia社製)を搭載していること
2. GPUの適切なドライバーが入っていて、使用可能な状態になっていること
3. tensorflow-gpuやGPUのドライバ(CUDA)、ディープラーニング用のライブラリ(cuDNN)を入れる環境が作られていること
4. Pythonや条件2の一つ一つがバージョンの互換性を持っていること

一個一個の条件に対応して目次を立てています。上から順に取り組んでいくことで条件をクリアしていけるようになっています。

【1】UbuntuにAnacondaで構築するTensorFlow-GPU環境〜GPUスペック確認編〜

TensorFlowはGPUに一定の計算力を求めます。まず、その条件を満たしているかを一つ目の記事で確認していきます。

【2】UbuntuにAnacondaで構築するTensorFlow-GPU環境〜nVidiaドライバーインストール編〜

サーバーのGPUを計算に用いるためには専用のドライバーをOSにインストールする必要があります。関門ですので二つ目の記事で細かく説明していきます。

【3】UbuntuにAnacondaで構築するTensorFlow-GPU環境構築〜Anaconda仮想環境作成編〜

さらにGPUをディープラーニングに用いるためにも必要なライブラリが存在します。それらを受け入れる土台の環境を作るため、三つ目の記事ではAnacondaで仮想環境(記事の中で述べます)を構築していきます。

【4】UbuntuにAnacondaで構築するTensorFlow-GPU環境構築〜CUDA、cuDNNインストール編〜

最後に四つ目の記事ではライブラリを仮想環境上にインストールしていきます。この際バージョンの互換性がないと正常に動かないため、一記事を割いて解説していきます。

まずは

【1】UbuntuにAnacondaで構築するTensorFlow-GPU環境〜GPUスペック確認編〜
からスタートです。